◆◆◆くじょう みやび日録 第二期◆◆◆

 

第一期から断続的に楽しんでいる「女房気分de書写」。

現在は

『栄花物語』を読み、巻一から順にひとつずつ好きな場面を書写

という形で一人密かに進行中です。

 

本日は、巻二十をご紹介いたします。



巻二十「御賀」:倫子の六十賀を祝う歌


治安3年(1023)10月~11月。
10月13日の鷹司殿源倫子の六十の賀の記事。末尾に、道長の大和七大寺巡りと、大宰府赴任中に病没した源経房の記事。


 

またまた藤原道長の栄華栄耀を極めた行事を描写する一巻です。

今回は、道長室源倫子の六十の賀。


倫子は三后や摂関・内大臣の母であり、御賀に連なる顔ぶれも錚々たるもの。過去の女院(道長姉、東三条院詮子の四十賀)や来る道長の御賀(倫子は道長より年上)にも思いが馳せられています。


抜き出した場面は、道長、右大臣実資、関白左大臣頼通・内大臣教通(この二人は倫子の子)以下、錚々たる面々による祝いの歌(歌の列挙のみを選んで書写したのは初めてです)。

 

しかしこのような場面で筆頭に来るのは、文化の権威・藤原公任(四条大納言)なのです! そして最後に道長の子とはいえ明子腹の頼宗・能信の歌もありますが、彼らの心境やいかに……

 

 

 

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