◆◆◆くじょう みやび日録 第二期◆◆◆

 

楽しみなことが多すぎて、絶対生き延びたい2022年。

そのひとつが、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』

 

大河ドラマ鑑賞は、ま~た戦国時代で不満たらたらだったはずの『真田丸』に夢中になり、そのあとは『いだてん』を最後に、引退する予定でした……疲れるし

 

が、なぜここへきてNHK!

引退させてくれない!!

三谷幸喜大河がまた来てしまった!!!

 

えっ……それも、なんと、北条!?

しかもまさかの北条義時とな!!?

は? 夢じゃなくて現実で?? 時宗とかじゃなくて義時???

いやそもそも正三角形のほうの北条氏で本当にいいんですか……?

 

っ……狂喜乱舞とはこのことかっ(感涙)

 

キャスティング発表のたびに、ぴったりすぎてひとり悶えております……

まぁ肝心な義時小栗旬は笑えてしまうのですが(←注:小栗旬がかっこよすぎて)。しかし役に入れ込むカメレオン俳優のイメージもあるので、納得の義時像を作ってくれることと期待しています。

 

北条氏家紋の三つ鱗は正三角形@鎌倉市・宝戒寺

 

 

北条義時周辺テーマの本を振り返ってみた!

 

高校時代に夢中になった時代ですが、すっかり忘却の彼方になってしまった、平安末期~鎌倉初期。書籍をいくつか読んで思い出してみました。基本的に再読が多いため目新しい書籍はないかもしれませんが、簡単にご紹介!

いっしょに『鎌倉殿の13人』の予習をしましょ♡

 

 

 

時政と義時、政子ら父子の関係

 

全体的な通史として、『鎌倉北条氏の興亡』 (奥富敬之、歴史文化ライブラリー、2003)を読みました。平明でオーソドックスな内容。同著者の『鎌倉北条一族』『相模三浦一族』といった“一族シリーズ”(?)も、むかし読みました。

 

 

 

 

 

 

 

初期の義時と後期の時宗を中心に据え検討した『北条氏と鎌倉幕府』(細川重男、講談社選書メチエ、2011)は、記述が過剰なほどサービス精神旺盛(笑)

 

大河ドラマ主人公なので、義時関連の話をしましょう。

義時は父・時政にとって一貫して庶子の扱いだった、と説かれていたのが意外で面白かった。嫡男の兄宗時片岡愛之助の役ね)が早くに戦死、しかし時政が「北条」の後継者と見ていたのは義時ではなく別の人物で……

義時は『吾妻鏡』では「北条」よりも「江間小四郎」と表記されることが多い。さらにその嫡男・泰時などは、一度として「北条泰時」とは書かれていない。

頼家の時代、合議制(鎌倉殿の13人のことですね)に時政・義時の二人が同時に入ったのも、「北条」と義時の「江間」とを別個と捉えたとしています。

古代の藤原不比等と房前を思い出してしまいました!

 

 

 

※講談社選書メチエが新版になっているようです

 

 

 

 

コンパクトに読めるのは、『北条時政と北条政子―「鎌倉」の時代を担った父と娘』(関幸彦、日本史リブレット・人、山川出版社、2009)。本文86頁。

時政の婚姻ネットワークについて検討。複雑な婚姻関係の予習にも?

政子は頼朝という源氏一門、足利や畠山らの東国武士と婚姻を結んだ妹たち、時政自身は牧の方という王朝貴族ネットワーク。

 

若い後家の牧の方に巻き込まれた時政が失脚にいたる原因とされた“牧氏事件”も、時政自身の積極的関与を想定しています(牧の方が宮沢りえなのがツボる……そして北条政子が小池栄子というのも素晴らしい!)。

 

同じ著者のもう少し長い書籍ですと、『北条政子―母が嘆きは浅からぬことに候』(ミネルヴァ日本評伝選、2004)を過去に読んでいます。

 

 

 

 

 

 

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序盤の中心人物となるであろう時政役は、歌舞伎界から坂東彌十郎。この方、とにかくデカいことで有名! わたしの時政イメージより安定感ありそうだな~?(ちなみに長男で歌舞伎俳優の坂東新悟くんが好きなので、出たりしないかな? とちょっと淡い期待……)


時政・義時(政子も)の父子関係、彼らと牧の方との関係、どう描かれるのか? 楽しみです!