◆◆◆くじょう みやび日録 第二期◆◆◆
大好きなシリーズ、有川ひろ(発表当時は有川浩)原作『図書館戦争』のコミカライズが、このたび完結!
原作は『図書館戦争』『図書館内乱』『図書館危機』『図書館革命』の本編に加え、『別冊図書館戦争Ⅰ』『別冊図書館戦争Ⅱ』の6冊。弓きいろによるコミカライズは本編全15巻、別冊が全5巻、プラス番外編が別冊の最終巻(特装版・通常版)と同時発売。
▲真ん中が最終巻(別冊編10巻特装版)、左が特装版の付録ミニ画集/右が番外編で、アニメDVD特典ショートストーリー(文庫版収録)の漫画化
この2冊は、事件解決後の後日談的な、ひたすら幸せな大団円。
甘々展開しかないある意味安心設計となっております!
◆概要:検閲制度の存在する異世界
アニメ化、さらに実写映画化(榮倉奈々×岡田准一)もされてブームになったので、ご存じの方も多いかと思いますが、ざっくり設定だけ述べます。
舞台は「メディア良化法」という武力行使も可能な検閲制度のあるパラレルワールド(物語内の年号は平成と競った「正化」となっている)。「図書館」が検閲に対抗する世界で、戦闘隊員の精鋭「図書特殊部隊(タスクフォース)」初の女性隊員「笠原郁」が主人公。
検閲制度をめぐる思想や、戦闘ありのアクション要素、友情、家族内の対立と和解、社会人としての成長など、4巻によく凝縮されていると思いますが……有川さんといえば、見事なストーリーテラーであると同時に、糖度高めのラブ展開も外せない。郁と上官「堂上篤」との関係は胸キュン必至!
◆2種類あったコミカライズ
実は弓きいろさんの他に、ふる鳥弥生さんもコミカライズされたのですが、こちらは1巻で終了してしまいました。
弓さんの絵柄が甘すぎて(もうすっかり慣れました、笑)、ふる鳥版に期待していたのですが。もっと読んでみたかったですね!
コミカライズ完結に寄せて有川ひろさんが、弓きいろさん評を感謝とともに寄せられていました(以下10巻より部分要約)。
・「言葉の取捨選択」がすぐれている
・絵と言葉と両方で表現する「漫画における正解」は「小説における正解」と異なる(原作の文言をそのまま引き写すのではない)
・「一文字も変えてはならない」台詞は、的確に空間に配置されている
なるほど、だから原作ファンにも楽しめたのね!
オリジナルのおまけ漫画(巻末のショート漫画、途中に挟まれる4コマ(オリキャラあり)、欄外のパラパラ漫画風の超・掌編など)もよかった。
◆自衛隊三部作も有川×弓コンビで!!
コミック最終巻最終ページを開きますと。
有川ひろ<自衛隊三部作>こと『塩の街』『空の中』『海の底』も弓きいろにより順次コミカライズされるとの情報が!!
これでとうとう終わりかー……と感無量とともに寂しさを噛み締めていたところ、最後にうっかり踊りだしそうになりました(笑)。
三部作も異空間含むハラハラ展開のアクション、もちろん糖度高めのラブ、好きですねえ。有川×弓は間違いないので、引き続き応援していきます。
『クジラの彼』『ラブコメ今昔』という自衛隊三部作の姉妹作品もありまして、こちらのコミカライズも期待しています。っていうか、されますよね?
◆男性キャラと漫画の髪色の話
「はいっ! 難しいとこは全部飛ばし読みです。完全にキャラ読みですが何か?」(『図書館革命』主人公・郁の名言)
* * *
郁ちゃんに一票~! というわけで……
図書館戦争では、郁のお相手の堂上が男性メインキャラですが、その親友で同じくらい優秀な同輩「小牧幹久」(当然のようにイケメン)が登場します。アニメ版の声が石田彰さんで、イメージ通り過ぎて「ふわぁ~」ってなりましたね私!
二人が対照的なんですよね。ぶっきらぼうだけど熱い男・堂上に対し、一見柔和ながらクールでそつのない小牧。そしてもちろん小牧の活躍と同時に恋愛模様もばっちり描かれるので、きゅんきゅんは倍増のしくみ。
▲10巻の扉より。後方右が堂上、左が小牧。表情まで対照的!/前方は右が郁、左がメインキャラの一人で郁の優秀な同僚「手塚光」
ほかにもたくさんの魅力的な男性キャラが登場、お好み選びたい放題のジ●ニーズ商法です(女性たちも素敵なのですが、それはまたの機会に)。
自衛隊三部作の『海の底』と、『クジラの彼』『ラブコメ今昔』に登場する夏木と冬原がそれぞれ堂上と小牧の系統と思います(ちなみに当マダムは小牧―冬原系統が大好物であります、まんまとジャ●ーズ商法にハマっております)。
ところで……堂上―夏木と小牧―冬原系統って、大和和紀の漫画でいうと、黒髪(塗ベタ)系と白髪(ベタなし)系統っぽい?(←マニアックですみません)
弓さんのコミカライズでも、堂上は黒髪/小牧はベタなしなんですよね! はて夏木と冬原の髪の色は果たしてどうなのか!?(←そこ?)