かっこいい銅像・山県有朋



くじょう みやび日録-山県有朋
▲山口県萩市 中央公園(2004年撮影)



この銅像、いまは上記の通り、山県の故郷である萩市にありますが、もともとは東京都千代田区の陸軍参謀本部内にあったのだそうです。


第二次世界大戦のあと、「軍国主義的」として撤去され、上野の東京都美術館脇に移されていたのだそうな。即刻破壊されなかっただけよかったのかわかりませんが、放置されたのち作者である北村西望のアトリエ裏(東京・井の頭自然文化園内)をへて、萩に安住の地を得たのだそう。


同じく幕末~明治に活躍した、大山巌像も参謀本部内から都美術館へ同じく移転したようです。大山像は現在東京都千代田区北の丸公園に安住の地を得ています。(プロレスを見に何度も武道館に行って会ってはいるのに、写真を撮ってない……今度撮ろう)



けっこう、銅像も戦争の影響やらで紆余曲折あったんですね。



ちなみに山県像の作者・北村西望は、「健康美」を好んだ筋肉愛好家(?)。代表作である長崎市平和公園の<平和祈念像>のマッチョな風貌を思い浮かべれば納得です。先日、この像を一緒に見た家人が「タナ(新日本プロレスのエース・棚橋弘至)みたい……」と言ってました(←なんか今日の話題、やたらプロレス風味)。

山県は残された写真を見ても、ガリ体型ですよね。この像は、「外套でボリュームを足」されているようです。物足りなかったんだろうなー……



[参考文献:田中修二編『近代日本彫刻集成 昭和前期編』国書刊行会、2013]