唐突に「漢詩」に興味を持ってみました。


古典にはもともと関心があり、擬古文などもものしてみたいとか短歌なんかも詠めたら素敵だなとか妄想しているのですが、今年は“漢詩”に注目してみようかと。



NHKのラジオ講座に「漢詩をよむ」という番組 があって、今年はなんと<日本の漢詩>なのだそうです。

前期9月までのテキストが発売されていますが、ここまでは飛鳥~平安時代を順に追っていくとのこと。

目次を広げてみますと、いきなり大津皇子から始まり、大友皇子、長屋王、藤原宇合、嵯峨天皇などと続いていく豪華ラインナップです!!


ひとつ気づいたことがあって、実はやっぱり自分の関心の的は古典そのものにあるのではなく、それをものした人物にあるのだということ。

だったら、中国の有名詩人が詠んだ漢詩よりも、自分にとって馴染み深い日本史上に名高い人物たちが詠んだ漢詩のほうが楽しかろうなあ、と思っていた次第。タイミングよく<日本の漢詩>とはねぇ……!


さっそく、入門書を読んでみました。

漢詩入門(岩波ジュニア新書)

http://mediamarker.net/u/n-kujoh/?asin=4005003044


ジュニアと銘打っている新書ですが、読み応えは十分で、どちらかというと本当に知りたくなった大人のために書かれた本といった感じ。わかりやすくしっかりした内容だと思います。




去年、なぜか奮起して中国語を勉強してみようかと思い立ったのですが、どうも語学(外国語)は苦手でうまく進む気配がありません。


ところが! 上の本によると、「日本語と中国語の両方がわかる人だけが、平仄を正確に言い当てることができるのです」 [187頁] とありました*


「平仄」というのは、漢詩をものすうえで、かなりの重要度を占めるというか、正直けっこう煩わしい要素なのではないかと思います。

漢字には「平字」と「仄字」の二種があり、近体詩では使用する漢字の平仄の位置などが、細かく規定されているのです。ただ鑑賞する分にはあまり差し支えないかもしれませんが、つくるとなると大変な規則です。


その平仄を見分けるのに中国語の勉強が役に立つというのですから、中国語をやろうと考えたのも何かの縁か? と思いたくもなるわけです。(中国語ちゃんとやろう、とか)

まあしかし、その規則を見るにつけ、自分でつくるのは到底無理だな、とクラクラしますけど……


とりあえず、今夜はラジオ放送の初回なので、まずは聴くところからスタート!

後日、内容をまとめます。それと、漢詩についての基礎知識覚書をばっ!


* 平仄は、古い中国語の発音で分けられる。古い中国語には平声・上声・入声・去声の四種の発音があり、平声が平字に、上声・入声・去声が仄字にあたる。うち、平声が現代中国語の一声・二声、上声が三声、入声が四声となるので、ここまでは現代中国語から判断できる。だが去声は、現代中国語に残らなかった音で日本語の音読みだけに残ったため、日本語発音から判断することになる。(1)日本語(旧仮名遣い)発音で、フ・ツ・チ・ク・キで終わる音(2)二音節の音。例:国(コク)、木(モク)