代官山~三軒茶屋散歩 3月20日(日) | 東京散歩道

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「東京お散歩教室」主宰、小島信康が綴る身近な街の素敵発見探訪記。

お散歩ナビゲーター小島信康です。

 

今回は只今開催中の東京お散歩教室「第167回 代官山~三軒茶屋散歩」の初日の様子を簡単にご紹介します。

 

出発は代官山駅から。

 

まずは、神楽塚と神楽神社へ。

 

 

猿楽塚は渋谷区猿楽町の代官山ヒルサイドテラス内にある6~7世紀の古墳時代末期の円墳。

大小2基の円墳があって、その間にかつては鎌倉街道が通っていました。

塚は、この土地の旧家•朝倉家によって代々見守られてきましたが、大正時代に円墳の一つを取り壊したところ、中から武具が見つかり、その後、当主と作業をした親方が原因不明の病にかかったとのことで、そこで、武具を埋め戻すと、間もなく病が快復したため、残された塚の上に社が建てられたといいます。

これが猿楽神社で、御祭神は天照皇大神、素戔嗚尊、猿楽大明神、水神、笠森稲荷です。

渋谷区のように早くから開発が行われてきた地域に、このような古墳が残されているのは、非常に珍しいケースであり、塚は区指定史跡になっています。

 

神楽塚と神楽神社の次は、西郷山公園へ。

 

 

西郷山公園は、目黒区青葉台2丁目にある、昭和56年(1981)5月28日に開園した区立公園。

公園は、かつてこの地にあった西郷隆盛の実弟で明治時代の政治家・海軍軍人·西郷従道邸の敷地北東部にあたり、公園名も西郷山という通称にちなんで付けられました。

名前の通り、台地の斜面を利用した高低差のある公園で、高台からの眺望が素晴らしく、空気が澄んだ晴天時には富士山を望むことができ、園内には、鹿児島県や県下14市から贈られた記念樹や桜島の溶岩があります。

また、ドラマ「東京ラブストーリー」をはじめ、ドラマのロケ地としても知られています。

 

西郷山公園の次は、菅刈公園へ。

 

 

菅刈公園は、目黒区青葉台2丁目にある区立公園。

この辺りは、豊後岡藩(大分県竹田市)中川家の抱え屋敷(別邸)があったところで、滝や池のある回遊式の大名庭園として、江戸時代の地誌に名所として紹介されていました。

明治維新後は、西郷従道が土地を購入し、洋館や和館を建設。

大改修が行われた庭園は「東都一の名園」とうたわれ、明治天皇も行幸。

一帯は「西郷山」と呼ばれるようになりました。

その後、土地が旧国鉄に売却され、洋館は一時、国鉄スワローズの合宿所として利用されるなどしましたが、昭和39年(1964)に明治村に移築。

土地は平成9年(1997)に目黒区が取得し、調査を行って、在りし日の名園の姿を一部復原した公園として整備。

平成13年(2001)3月31日に、区立公園として開園しました。

 

菅刈公園の次は、目黒川へ。

 

 

目黒川は、世田谷区、目黒区及び品川区を流れ、東京湾に注ぐ河川。

烏山川と北沢川の合流する世田谷区三宿・池尻の境界付近から、目黒区を山手通り沿いに流れ、途中、蛇崩川と合流し、品川区東品川で東京湾に注ぐ延長約8.0㎞、流域面積45.8㎢の二級河川です。

30年ほど前までは都内でも有数の汚い川として知られていましたが、平成7年(1995)、新宿区の落合水再生センターから高度処理水が送られるようになり水質が向上。

桜の名所としても有名で、この日はちょうど咲き始めたソメイヨシノを見ることができました。

 

目黒川の次は、目黒天空庭園へ。

 

 

目黒天空庭園は、目黒区大橋1丁目にある首都高速道路「大橋ジャンクション」の屋上に造成された庭園。

平成25年(2013)3月30日に区立公園としてオープン、地上11mから35mの高さに位置するループ状の和風モダンな庭園で、延長距離は約400mあり、午前7時から午後9時まで無料開放されています。

庭園の造成にあたっては、目黒区が首都高速道路から占用使用許可を受け、都市公園法に基づく立体都市公園として整備。

天空庭園並びに地上のオーパス夢ひろばは、「平成25年度 第29回都市公園コンクール」の企画・独創部門において、国土交通大臣賞を受賞しています。

 

目黒天空庭園の次は、東山貝塚公園へ。

 

 

東山貝塚公園は、目黒区東山3丁目にある、昭和54年3月30日に開園した東京三大貝塚の一つとして史跡指定されている東山貝塚跡に造られた公園。

東山貝塚遺跡は、明治中頃、坪井正五郎博士を中心とした調査で知られるようになったもので、東山2丁目から3丁目付近の目黒台の台地から目黒川の斜面にかけて広がる縄文時代後・晩期を主体とする集落跡ですが、近年の発掘調査により、縄文中期や弥生時代後期の集落跡も発見されており、この斜面地部分に貝殻や、魚、動物の骨などを捨てた貝塚の存在を確認。

園内には、縄文時代の竪穴式住居が擬製復元され、4,000年から5,000年前の古代人の生活場面が模造されています。

また公園の真中に石組されたせせらぎは、崖下から湧く昔からの湧水です。

 

東山貝塚公園の次は、東山公園へ。

 

 

東山公園は、目黒区東山3丁目にある、面積約21,418㎡を有する区立公園。

開園は昭和59年(1984)3月29日で、平成9年度と平成22年度に拡張工事が行われ現在の姿に。

当地は昭和33年(1958)7月から昭和54年(1979)4月の間、建設省(現:国土交通省)国土地理院があったところで、国内の重要な測量や地図の作成等が行われていました。

またここには、地球の形を決めるための測量の基準となる国際重力点もありました。

そのため現在は記念碑が立っています。

 

 

初日は、東山公園のオオカンザクラの木の下で記念写真。

皆さん、撮影ご協力有難うございました。

 

東山公園の次は、世田谷公園へ。

 

 

世田谷公園は、世田谷区池尻1丁目にある面積約78,957 ㎡の区立公園。

世田谷公園を含んだ付近一帯は、かつて駒沢練兵場があった場所で、世田谷公園の隣にある陸上自衛隊三宿駐屯地はその名残。

公園用地は国有地で、国から無償貸付を受けており、昭和34年(1959)に都立公園として開園した後、昭和40年(1965)に東京都から世田谷区に移管。

施設の老朽化に伴う改修にあたって、その構想を一般から募集し、それを基に改修が行なわれ、昭和49年(1974)に工事が完了、リニューアルオープンしました。

園内には、交通公園、児童遊園、屋外プールやプレーパークなどがあり、水曜・土曜・日曜、祝日及び休校日には、ミニSLの運行も行われています。

また、テニスコートや野球・サッカー場、スケートボード用広場など、スポーツ施設も充実しています。

 

 

世田谷公園では、世田谷区立平和資料館(せたがや未来の平和館)も見学。

この施設は、平成27年(2015)8月15日にオープンした資料館。

世田谷区は、昭和60年(1985)8月15日に国の内外に向けて「平和都市宣言」を行い、この趣旨に基づいて、平成7年(1995)8月に「せたがや平和資料室」を玉川小学校に開設。

そして、終戦から70年、平和都市宣言30周年、平和資料室開設20周年という節目の年に、大きな犠牲と悲劇を生んだ太平洋戦争の体験や記憶、戦争の悲惨さ、平和の尊さを広く伝える施設として、新しい平和資料館を世田谷公園内に開設しました。

館内には、展示室やライブラリー、多目的室などがあり、太平洋戦争や戦時下の暮らし、戦後の歩みや世田谷区の平和への取り組みに関する資料が展示されています。

 

世田谷公園を散策後、いったん公園を出て、近くにある「GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE 三宿店」と「PARK STORE」へ。

 

 

こちらで、アップルパイやドーナツを買って、再び世田谷公園に戻り、おやつタイムとなりました。

 

おやつタイムの後は、スカイキャロット展望ロビーへ。

 

 

途中、複雑に入り組んだ路地がある昭和レトロな三軒茶屋の三角地帯を通過。

 

 

スカイキャロット展望ロビーは、世田谷区太子堂4丁目にある、キャロットタワー26階にある展望施設。

地上約120mからの眺望を楽しむことができ、西側の展望エリアからは東京西部(季節によっては富士山も)、また東側の展望エリアからは都心の夜景や東京タワーも眺められます。

キャロットタワーは、平成8年(1996)竣工の複合施設で、地下5階・地上27階(利用階26階)建て。

オフィスの他に商業施設や「世田谷文化生活情報センター 生活工房」、「世田谷パブリックシアター/シアタートラム」といった文化施設を併設。

また、東急世田谷線に直結しており、東急田園都市線三軒茶屋駅にも地下通路で接続されています。

キャロットタワーという名称は、公募で選ばれたもので、建設中の外壁の色が人参の色に見えたことから、このような名前になりました。

 

こんなふうに、あちこちご案内して、三軒茶屋駅でお散歩終了。

 

その後、ご希望されたメンバーさんと軽く打ち上げをして解散となりました。

 

ご参加くださいました皆様、誠に有難うございました。

 

それでは、次回もどうぞよろしくお願いいたします。

 

東京お散歩教室

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