志村坂上~西台散歩 5月11日(土) | 東京散歩道

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「東京お散歩教室」主宰、小島信康が綴る身近な街の素敵発見探訪記。

お散歩ナビゲーター小島信康です。

 

今回は只今開催中の東京お散歩教室「第133回 志村坂上~西台散歩」の

初日の様子をご紹介します。

 

出発は志村坂上駅から。

 

まずは、薬師の泉へ。

 

 

薬師の泉は、板橋区小豆沢3丁目にある区立庭園。

かつてこの地にあった大善寺境内に湧いていた薬師の泉は、水質が良く

寺の本尊であった薬師如来は「清水薬師」と呼ばれ、境内の様子は『江戸名所図会』で紹介。

現在の庭園は、平成元年(1989)に板橋区によって開設されたもので

往時の雰囲気が感じられる園内には、薬師池のほか、東屋や休み処があります。

 

薬師の泉の次は、清水坂へ。

 

 

清水坂は、板橋区志村2丁目にある坂道。

旧中山道最初の難所で、志村の台地から荒川流域の低地に下る

街道で唯一富士山を一望できたといわれる名所。

辺りは昭和30年代頃までは、旧街道の面影を残していましたが

都営地下鉄三田線の開通など、都市化が進んだことにより、景観は大きく変わりました。

 

清水坂の次は、志村城跡へ。

 

 

志村城跡は、板橋区志村2丁目にある城跡。

築城年代は不明ですが、豊島氏一族の志村氏によって築かれたとされ

康正2年(1456)に千葉自胤が赤塚城(現在の板橋区赤塚5丁目)に入城した際

一族の千葉隠岐守信胤が入城し、赤塚城の前衛拠点に。

本丸は、志村小学校を中心とする一帯の丘陵地で、堅城でしたが

大永4年(1524)に北条氏綱に攻められて落城。

さらに、豊臣秀吉の小田原征伐後、廃城となったものと考えられています。

 

志村城跡の次は、熊野神社へ。

 

 

熊野神社は、板橋区志村2丁目に鎮座する、伊邪那岐命・伊邪那美命・事解男命を御祭神として祀る

「城山熊野神社」「志村熊野神社」とも称される神社。

長久3年(1042)に志村将監が紀州熊野より勧請したのが始まりといい

天喜年間(1053~1058)には、源頼義・義家父子が奥州安倍氏追討の武運を祈って

境内に八幡社を奉斎。

その後、志村城の守護神となり、大正13年(1924)、郷社に昇格。

志村七ヶ村の総鎮守となりました。

現在の社殿は、昭和32年(1957)に改築されたもので

江戸時代中期から後期に建築された入母屋造の旧拝殿は現在絵馬殿に。

絵馬殿には江戸時代中期から大正期にかけて、地域住民によって奉納された

絵馬や扁額が多数保存されており、これらは板橋区登録有形文化財に指定されています。

 

熊野神社の次は、志村城山公園へ。

 

 

志村城山公園は、板橋区志村2丁目にある区立公園。

公園上部が舌状台地の先端に位置する、東西に細長く伸びる公園で、傾斜地には木々が繁茂。

広場や遊具は低地部分にあり、斜面の一角からは湧水が流れ出て、小さなせせらぎになっています。

 

志村城山公園の次は、サンドリアンへ。

 

 

サンドリアンは、板橋区志村3丁目にある洋菓子店。

こちらで、それぞれ気になった洋菓子を買って、坂下一丁目公園まで移動して、おやつタイム。

 

おやつの後は、城北交通公園へ。

 

 

城北交通公園は、板橋区坂下2丁目、板橋区立城北公園内にある交通公園。

昭和44年(1969)8月に開設された施設で、「ベビーロコ号」というミニSLやD51型蒸気機関車のほか

車内見学が可能な都バスを静態保存。

また、交通史料館には、鉄道模型や古い鉄道写真が展示されています。

 

 

初日は、城北交通公園のD51型蒸気機関車と一緒に記念写真。

皆さん、撮影ご協力有難うございました。

 

城北交通公園の次は、植村冒険館へ。

 

 

植村冒険館は、板橋区蓮根2丁目にある、公益財団法人植村記念財団が管理運営する文化施設。

植村直己さんは、昭和59年(1984)2月にマッキンリー(現・デナリ)で遭難するまでの約15年間

板橋区内に住んでいたことから、区はその冒険精神「ウエムラ・スピリット」を後世に伝えるため

平成4年(1992)に植村記念財団を設立。(後に公益財団法人に移行)

館内は、2階に彼が冒険で使用した装備、本人が撮影した写真パネルや映像が見られる展示室

1階に冒険・探検、登山、アウトドアに関する図書を集めた「冒険図書館」という情報コーナーがあります。

 

植村冒険館の次は、氷川神社へ。

 

 

氷川神社は、板橋区蓮根2丁目に鎮座する、須佐之男命と奇稲田姫命を御祭神として祀る

「蓮根氷川神社」とも称される神社。

もとは、蓮沼村字前沼にあった丸池の畔(現在の志村橋近辺)に鎮座し

蓮沼・根葉両村の鎮守でしたが、明治33年(1900)に当時の上蓮沼村と根葉村が合併して

蓮根地域になると、同地域の鎮守に。

その後、大正13年(1924)の荒川上流改修工事(新河岸川開鑿)にともない、現在地に遷座。

境内は、昭和44年(1969)に造営された現社殿のほか、御嶽神社と稲荷社が祀られています。

 

氷川神社の次は、小林孝商店へ。

 

 

小林孝商店は、板橋区蓮根2丁目にある駄菓子屋さん。

駄菓子のほかに、レトロなコインゲームもいろいろあって

大人も童心にかえって、懐かしい時間を過ごすことができます。

 

小林孝商店の次は、蓮根馬頭観音へ。

 

 

蓮根馬頭観音は、板橋区蓮根2丁目にある

蓮華寺(板橋区蓮根1丁目にある真言宗智山派寺院)の境外堂。

通称は「田の観音」といい、本尊は牛馬を守護する馬頭観世音菩薩。

開基は元禄11年(1698)2月で、貞閑大法師によって祀られ、安永3年(1774)に小堂が建ち

その後、幾多の変遷を経て、平成9年(1997)6月に現在の観音堂が完成。

近在の人々の信仰のよりどころになっています。

 

蓮根馬頭観音の次は、西台駅近くにある鉄道珍スポットをご紹介。

 

 

こちらは、都営地下鉄三田線の車両基地「志村車両検修場」の上部を有効活用するために

車庫の上部に人工地盤を建設し、その上に公営住宅

(都営西台アパートと都住宅供給公社西台住宅)を建てたもので

「団地の下が、地下鉄の車庫」という、大変珍しい光景を眺めることができます。

 

こんなふうに、あちこち見どころを巡って、西台駅でお散歩は終了。

 

 

その後、有志のメンバーさんと「テング酒場 西台店」で打ち上げをして、解散となりました。

 

ご参加くださいました皆様、長時間お付き合いいただき、誠に有難うございました。

 

それでは、次回もよろしくお願いいたします。

 

東京お散歩教室

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