等々力~二子玉川散歩 4月20日(土) | 東京散歩道

東京散歩道

「東京お散歩教室」主宰、小島信康が綴る身近な街の素敵発見探訪記。

お散歩ナビゲーター小島信康です。

 

今回は只今開催中の東京お散歩教室「第132回 等々力~二子玉川散歩」の

初日の様子をご紹介します。

 

出発は等々力駅から。

 

まずは、等々力渓谷へ。

 

 

等々力渓谷は、世田谷区内にある、谷沢川が国分寺崖線を流下する際に

激しい浸食作用によってできた、全長約1㎞の東京23区唯一の渓谷。

この渓谷は、台地面との標高差が10m程あり、ケヤキ、シラカシ、コナラ、ヤマザクラ

イロハカエデなどの樹木が鬱蒼と茂り、渓谷斜面の至る所から湧水が出ています。

また、渓谷の南端には不動の滝があり、滝の周辺は武蔵野台地を形成する

地層の観察が可能なスポットに。

渓谷は東京都指定名勝になっており、風致公園(世田谷区立等々力渓谷公園)として

歩道などが整備されています。

 

渓谷散策をしながら、次は、等々力渓谷3号横穴へ。

 

 

等々力渓谷3号横穴は、世田谷区等々力1丁目にある東京都指定史跡。

等々力渓谷東岸の崖面では、古墳時代末期から奈良時代(7~8世紀)にかけて築造された

横穴墓が6基以上発見されており、中でも昭和48年(1973)に発見された3号横穴は

典型的な横穴墓の形態を留めていて、埋葬人骨、副葬品も良好だったことから

保存措置が講じられました。

横穴墓は、奥行きが約13mあり、徳利を縦に半裁したような格好で

玄室(遺体の安置場所)と羨道(玄室と入口を結ぶ部分)からなる墓室と

これに至る墓道に分かれ、この間を凝灰岩で組まれた羨門で区画。

玄室や墓道からは、須恵器の平)瓶、横)瓶、刀子、金銅製耳環(イヤリング)などが出土しており

この3号横穴をはじめ、横穴群の被葬者たちは、いずれも副葬品が豊富に出土していることから

等々力周辺を治めていた有力者と推定されています。

 

等々力渓谷3号横穴の次は、稚児大師御影堂へ。

 

 

稚児大師御影堂は、世田谷区野毛1丁目、等々力不動尊の境内にある御影堂。

弘法大師誕生1200年を記念して造られた稚児姿の大師座像を安置する御影堂で

昭和50年(1975)に奉修されました。

 

稚児大師御影堂の次は、不動の滝へ。

 

 

不動の滝は、世田谷区等々力1丁目にある小さな滝。

不動明王が祀られており、古来より行をする人が絶えません。

昔は相当な水量があったらしく、瀑声が轟いたので「トドロキ」の地名が生まれたという

伝説が残っています。

 

不動の滝の次は、雪月花へ。

 

 

雪月花は、世田谷区等々力1丁目、等々力渓谷のほとりにある人気の茶店。

運良く空いていたので、中に入って一服。

それぞれ好きな甘味を注文して、まったりとした時間を過ごしました。

 

※少人数だったのと、たまたま空いていたので入りました。

お散歩ツアー中、毎回必ず立ち寄るわけではありません。

 

雪月花の次は、等々力不動尊へ。

 

 

等々力不動尊は、世田谷区等々力1丁目にある

真言宗智山派満願寺(等々力3丁目)の別院で、正式名称は「瀧轟山明王院」。

由緒は、真言宗の中興の祖といわれる平安時代後期の僧・興教大師(覚鑁上人)が

日頃信仰する役行者が彫った不動明王像から、関東に霊地があると夢に告げられ

その場所を探すために旅立ち、夢で告げられた霊地を発見。

そこに捧持の不動明王像を安置したのが、等々力不動尊の起源だそうで

高台にある境内は、眺望が素晴らしく、新緑や紅葉の名所としても知られています。

 

 

また、境内には、四季の花という、ソフトクリームとコーヒーが美味しいお店も。

フリータイム中、メンバーさんが、ここでもしっかりおやつを摂取。

 

等々力不動尊の次は、等々力渓谷日本庭園へ。

 

 

等々力渓谷日本庭園は、世田谷区野毛1丁目にある日本庭園。

この庭園は、平成17年(2005)4月に等々力渓谷公園の一部として拡張開園した区域で

記録によると、庭園は谷沢川沿いの崖地の地形や自然環境を巧に活かしたもので

著名な造園家によって昭和48年(1973)に作庭されたとあります。

また、園内には昭和36年(1961)に建築された書院建物が公開保存されており

建物と書院周辺の庭、滝の石組み、地形を活かして敷かれた石畳の園路などが一体となって

美しい景観を作り出しています。

 

等々力渓谷日本庭園の次は、野毛大塚古墳へ。

 

 

野毛大塚古墳は、世田谷区野毛1丁目、玉川野毛町公園内にある古墳(東京都指定史跡)。

野毛大塚古墳は、大田区から世田谷区にかけて展開する荏原台古墳群の一つで

野毛古墳群の中心となる5世紀初頭に築かれた帆立貝形古墳。

規模は、周濠を含め全長104m、墳丘長82m、後円部直径68m、高さ10m、前方部幅28mで

前方部の脇に造出部が一つあり、墳丘上から4基の埋葬施設が確認され

多くの武具も見つかっており、古墳の主は副葬品などから、畿内王権と直接的な交渉が

あったと思われる、南武蔵の小豪族たちの上に立つ、大首長であったと考えられています。

 

 

初日は、野毛大塚古墳で記念写真。

皆さん、撮影ご協力有難うございました。

 

野毛大塚古墳の次は、野毛六所神社へ。

 

 

野毛六所神社は、世田谷区野毛2丁目に鎮座する

伊弉諾尊・伊弉冉尊・天照皇大神・譽田和気命・大山都見命・菅原道真命を御祭神として祀る神社。

由緒は、元和年間(1615~1624)に起きた多摩川の大洪水で、川上にある府中の方から

祠(御神体)が流されてきて漂着。

土地の人が、これを「六所明神」として崇め、社を建立。

上下野毛両部落の鎮守としたのが始まりといい、別当は善養密寺が務めました。

そして、明治31年(1898)に天祖神社が合祀され、その際、現在地に遷座。

現社殿は、昭和44年(1969)に造営された鉄筋コンクリート造の建物で

他にも、北野神社と多摩川水神社が、境内社として鎮座しています。

 

野毛六所神社の次は、善養密寺へ。

 

 

善養密寺は、世田谷区野毛2丁目にある

大毘廬遮那如来(大日如来)を本尊として祀る、真言宗智山派の寺院。

正式名は「影光山仏性院 大毘廬遮那殿 善養密寺」で、智積院(京都市東山区)の末寺。

祐栄阿闍梨によって開山されたといい、『新編武蔵風土記稿』には、昔、深沢村から当地に移され

野毛六所神社の神輿を入れる神輿堂や閻魔堂があったと記されています。

また、近年は、昭和36年(1961)4月に奈良の唐招提寺様式の金堂を建立。

境内に聳えるカヤの大木は、昭和39年(1964)に天然記念物(東京都)に指定されたもので

推定樹齢700年から800年以上といわれています。

 

善養密寺の次は、多摩川岸辺の散策路へ。

 

 

多摩川岸辺の散策路は、多摩川河川敷に続く、水辺の自然を満喫できる散歩道。

こちらで、水辺の情景を眺めながら、ゆっくりウォーキング。

皆さん、癒しのお散歩を楽しまれていました。

 

多摩川岸辺の散策路の次は、二子玉川公園へ。

 

 

二子玉川公園は、世田谷区玉川1丁目にある区立公園。

平成25年(2013)4月に開園した都市公園で、園内には、「子ども広場」や「眺望広場」

「ビジターセンター」「いこいの広場」「みどりの遊び場」「エントランス広場」「健康広場」などのほか

世田谷区立の公園としては初の回遊式日本庭園「帰真園」が築造されて

明治43年(1910)頃、中根岸(現在の台東区根岸3丁目あたり)に建てられた

近代和風建築「旧清水邸書院」を庭園内に移築復元し、公開。

いこいの広場には、「スターバックスコーヒー 二子玉川公園店」もあって

人気スポットとして、多くの人に利用されています。

 

こんなふうに、あちこち見どころを巡って、二子玉川駅でお散歩は終了。

 

 

そして、全員で「魚民 二子玉川駅前店」で打ち上げをして、解散となりました。

 

ご参加くださいました皆様、長時間お付き合いいただき、誠に有難うございました。

 

それでは、次回もよろしくお願いいたします。

 

東京お散歩教室

http://tokyo-osampo.com