明日通常国会が召集されます。会期は150日間で6月26日までです。今年は参院選があるため会期延長はむつかしく、参院選は7月4日公示、7月21日投開票が有力です。安倍総理にとっては参院選で議席を減らし、参院の議席が3分の2を割れば憲法改正の発議は出来なくなるので、衆参同時選挙で衆参ともに3分の2を超える議席をめざす戦略をとる可能性もあります。今国会の会期中には天皇陛下の退位と新天皇陛下の即位もあり、かなりあわただしい日程です。

 

野党は参院選の一人区、そして同時選挙の場合は衆院の全ての小選挙区で野党候補を一人に絞ることが戦略的には望ましい。しかし比例区は複数の野党と与党の戦いとなっても、小選挙区のような死に票は出ず、各党の獲得票に比例した議席が配分されますので、各党の特徴を生かして戦うべきです。例えば10議席を争うとして、与党が40%、野党3党がそれぞれ20%づつ得票した場合、小選挙区では与党が全選挙区で第一位となり、10議席すべてを獲得しますが、比例区では与党が40%の4議席を、3野党が20%づつで合計6議席を獲得できるのです。

 

一昨年の総選挙でも自民党は全国では30%強の得票しか獲得していません。小選挙区効果で過半数を大きく超える議席を獲得しているのです。比例選であれば過半数の議席も取れないのです。

 

私はフランスのように、1回目の投票で1位の候補者の得票が過半数を超えていない場合は、1位と2位で決選投票を行う2回投票制がいいのではないかと考えています。こうすれば1回目は野党がばらばらに戦っても、2回目は野党で一番得票した候補に他の野党票が集まるからです。今の制度では自公票で合わせて40%とれば与党候補はほとんど小選挙区で当選できており、野党候補に投票した60%の有権者の意思を正しく反映出来ないからです。

 

ぜひ皆さんも考えてみてください。