立憲民主党は「枝野立て!」という国民の声に押されて、一昨年10月2日、総選挙投票日のわずか20日前に結成されました。そして「枝野立て!」と声を上げた多くの国民が各地で枝野代表の演説に集まり、投票日には1100万の有権者が「立憲民主党」と投票したのです。

 

私が繰り返し立憲民主党は政治家が話し合ってできた政党ではなく、国民が、有権者が作った政党だと言っているのはこうした誕生の経緯からです。この立憲民主党を作った1100万人の国民が、原発ゼロなどの政策提言で声を上げるだけでなく、選挙運動にも積極的に参加するようになった時に初めて立憲民主党は本物の国民政党になるはずです。しかし一般の方にとって「選挙運動」に参加するというのはどういうことか、なじみのない方が大半でしょう。そこで私は私自身の経験をもとに「選挙運動トレーニングセンター」構想を考えました。

 

私が生まれて初めて選挙運動を手伝ったのは、1974年の市川房枝さんの参院選の前の年、1973年の都議選でした。市川さんが主宰する婦人有権者同盟の小池順子さんが武蔵野市から都議選に立候補。私は当時26歳、特許事務所に勤務していましたが、休日や仕事に出かける前の時間手伝いに行っていました。最初の仕事は古いポスターの貼られたべニア板を水の入ったバケツに浸し、たわしで古いポスターをはがす作業でした。べニア板に新しいポスターを貼る準備でした。次は当時の美濃部都知事の奥さんが応援に来られた時に車の上でその名前を書いたのぼりを持つ仕事でした。そして翌年1974年には参院選全国区に立候補された市川房枝さんの選挙事務長を務めました。

 

選挙運動は体力的には大変ですが、いろいろな出会いがあって楽しいものです。市川さんの選挙でも多くの若い女性がボランティアに駆け付けてくれました。また私の大学の後輩も手伝ってくれました。その後そうした中から何組かのカップルも生まれました。選挙運動を一部の業界や労組にだけ頼るのではなく、政党を応援する気持ちを持っている有権者に参加してもらえる形にすることを考えなくてはなりません。そこで私は「選挙運動トレーニングセンター」構想を練って準備を始めました。

 

まず考えているのは選挙が始まる公示の日、公営掲示板にポスターを貼る仕事を分担することです。公営掲示板にその地域に住んでいる人に一枚でも候補者のポスターを貼ってもらう形での参加です。自分の貼ったポスターは気になりますから自然とフォローすることになり、近所の人に「あのポスター、私が貼ったのよ」と口コミで伝えることも選挙の応援には極めて有効です。

 

「選挙運動トレーニングセンター」の構想はまだ始まったばかりですが、形になってきたら多くの皆さんにも参加を呼び掛けたいと考えています。その節はよろしくお願いします。

 

市民選挙のノウハウ