最近、私が初当選した時の衆院解散劇のことを自民党の中堅議員と話をする機会がありました。1980年、参院選の直前に社会党が提出した内閣不信任案に自民党福田派が大量欠席し、不信任案が可決され、1979年の総選挙からわずか7か月で解散になった時のことです。当時は角福戦争(田中派と福田派の派閥争い)が激しく、田中派の力で総理となった大平さんを引きずり降ろすために、福田派の大量欠席となったのです。

 

自民党内の派閥抗争は当時から一般的には決して褒められたものではありませんでしたが、最近の自民党を見ているとその当時の派閥の活力が懐かしく思えます。安倍総理がこれだけ国民の不信を買っているのに反抗しようという強い派閥がありません。今の派閥は官邸の顔色をうかがう順番待ち、ポスト狙いの議員集団で、頭数は多いけれど戦闘力はありません。自民党全体の劣化を象徴しています。

 

野党は国民無視の安倍政権批判に加え、多くの国民が望んでいる原発ゼロ政策で連携すれば政権交代の可能性が出てきます。国民民主党は、いまだに原子力ムラの顔色を窺って,原発ゼロにはっきりと踏み切れないことが,立憲民主党との連携を阻んでいる最大の政策課題であることを理解すべきです。小泉さんや小沢さんも言っておられるようですが、一人区で原発ゼロ候補を野党統一候補として擁立すれば、参院選一人区での勝機は十分にあると、私も考えています。

 

自民党の劣化を他山の石として、政権交代を狙える戦闘力を持った野党集団を形成することが重要です。