民進党の代表選で前原新代表が決まった。私の応援した枝野候補は敗れたが、マスコミ予想よりは相当善戦した結果だった。しばらくは敗れた枝野氏を前原新代表がどう処遇するのかに注目が集まるだろう。

 
 民進党の進む道は誰が新代表になってもいばらの道で、なかなかむつかしい。原発問題一つとっても党内融和を優先してあいまいな姿勢をとれば、脱原発を求める国民の積極的な支持は得られない。野党再編についても前原新代表は前のめりに見えるが、若狭氏など先行する小池グループからすると民進党丸ごとでは主導権をとられてしまうので、都議選のように離党者をバラバラに受け入れる形を望んでいる。前原新代表がそれに応じれば、都議会民進党のように民進党は解体に向かうだろう。
 
 議員や候補者は次の選挙でどうすれば当選できるかを考えて行動している。もちろん、議席がなければ政策実現に力を発揮できないので、当選をめざすことは当然だ。しかし、当選できれば政治理念はどうでもよく、どの政党でもいいというのでは情けない。混迷しているときにこそ、自分は何を実現するために政治家をめざしたのか、原点に返って考えるべき時だ。