今日民進党代表選が告示される。一方、今日の日経新聞は一面トップに「非自民結集3度目の挑戦」と野党再編特集を載せている。民主党代表選が終わる9月1日以降、再編に向けての動きが急速に進みそうだ。

 
 私自身、過去の非自民結集には深く関わってきた。最初は1993年の7党1会派による細川非自民政権の誕生。私は初当選から13年目にして初めて与党を経験し、外務委員長に就任。2度目の非自民結集、新進党結成には加わらず、私は自社さ政権でさきがけの政調会長、さらには厚生大臣を務めた。そして1996年民主党を立ち上げ、新進党の解党に伴って再度の非自民の大結集で野党第一党の民主党の代表となった。
 
 政権交代可能な野党結集の思いは痛いほどわかる。しかし、3.11の福島原発事故を総理として経験した今、私自身は原発問題をあいまいにしたままの野党再編には同調できない。梅原猛さんは福島原発事故を「文明災」と名付けられた。まさに原発ゼロの実現は今に生きる人間にとって文明史的な責任だ。これをあいまいにしたままの再編では、結局原子力ムラの目先の利益のために篭絡されるからだ。原発ゼロを明確にした野党再編ならば大賛成だ。
 
 政治家一人一人が、そして国民一人一人が文明史的判断を問われる時だ。