小池都知事の記者会見は、「築地は守、豊洲は生かす」というスローガンだけで、具体的な内容は極めて分かりにくかった。結局のところ築地の卸売市場を一度は豊洲に移転し、築地の再開発ができた後に一部を戻すというこということなのか?

 

 豊洲が現在、生鮮食料品を扱う上で安全性が確保されていない状態にあることは小池都知事自身認めている。そうすると一度豊洲に移転するとしても、安全性を確保する追加工事が必要だというが、それにどの程度時間がかかるのか、小池都知事は明言していない。更に築地市場を移転した後、5年をめどに築地を再開発し、一部の業者を築地に戻すという。そして豊洲は市場機能に加えて総合物流センターにするという。ということは卸売市場を築地と豊洲に二つに分けるということなのか。極めてあいまいだ。

 

 都議選の開始を目前にして、その場しのぎのあいまいな案を発表したのだとすると、一層混乱しかねない。

 

 いずれにしても私の質問主意書に対する安倍総理の答弁でも明らかなように、中央卸売市場の移転は農水大臣の認可が必要。その要件は生鮮食料品の安全性確保と、消費者の安全が確保されていること。今の豊洲はとてもこの要件を満たしているとは言えない。