我が家を「エコ・カン・ハウス」と呼んでいる。以前、小宮山元東大学長の省エネ住宅を見せてもらったことがあるが、ほぼエネルギー収支がゼロに近い住宅だった。

 

そこで2013年、高齢の母親と同居するため、母が住んでいた家を建て替えてる機会に、徹底した省エネ住宅で、屋根にソーラパネルを取り付けることを計画し、専門家に相談して建てたのが現在住んでいるエコ・カン・ハウスだ。

 

寒がりな母親のために床暖房を入れたので、冬にはかなりガスを消費するが、それでも2013年、2014年のエネルギー収支はマイナス。つまり消費したエネルギーよりも太陽光発電とガス利用の燃料電池発電によるエネルギー削減のほうが多くなった。また電力会社とガス会社に支払う光熱費合計よりも太陽光発電の売電に伴う収入のほうがわずかだが上回り、光熱費は黒字となった。

 

住宅の省エネのポイントは窓と壁にある。窓を多重ガラスにし、断熱性の高い壁にすると、大きな効果がある。それに加えて「地中熱」の利用も意外と効果がある。「地中熱」というのは地下10メートルより深いところの地中の温度が、一年を通して地上の年間平均温度であることをうまく使った省エネである。日本ではスカイツリーが地中熱を本格的に利用している。我が家のは床下の温度が外気温より低いことを利用し、夏に床下に貯めた空気を屋内に導く簡易型。興味のある方は調べてみると面白い。