新潟でも近く「太陽の蓋」の上映会が開かれる予定だ。私も招かれており、参加したいと考えている。


新潟県の東電柏崎刈羽原発は一か所に7基の原発がある。私に知る限り原発が7基も集中して設置されているのは日本ではここだけ。世界でも例がない。


福島原発事故では複数の原発が同時に事故に見舞われたために、事故対応は混乱を極めた。事故発生直後、いったん動かした1号機の冷却装置ICを運転員が停止させたことに吉田所長が気づかなかったのも、同時に2号機、3号機も危機に陥り、1号機だけに注意を集中することができなかったためと考えられる。


福島原発事故からの教訓の一つは同じサイトに複数の原発を設置することの危険性だ。現在の事故対応は一つの原発ごとの事故を想定しており、複数の原発が同時にシビアアクシデントを起こすことを想定していないからだ。


泉田前新潟県知事はこうした福島原発事故の検証が完全に終わるまでは、同じ型の原発を同じ東電が運転する柏崎刈羽原発の再稼働協議には応じられないという態度をとり続けた。住民の安全を考えたら正しい判断だ。


「太陽の蓋」の上映は原発事故の本当の怖さを伝えてくれるだろう。