昨日の東電第三者委員会なるものから報告書が公開され、「官邸側」という表現で当時の総理にかかわる記述もあったので、田中泰久委員長に報告書について説明を受けたいと今日の午前中に直接電話で申し入れた。  田中委員長は午後になって、委員の間で相談のうえ、説明義務を果たす気はないと電話で回答してきた。


  官邸の政治家から一切聞き取りもせず、東電関係者への聞き取りだけで東電に都合にいい報告書を発表。報告書で「官邸側」と官邸の政治家の関与をにじませながら、それについて説明する義務がないというのはどういうことか。法律家としての矜持を疑う。


  当時官邸で官房長官だった民進党の枝野幹事長は午前の記者会見で「『第三者』委員会の調査は、恣意的で、少なくとも弁護士として求められる適切公正な調査を成しえていない過失が存在する疑義を免れない」と述べ、今後の対応を検討するとしている。


  舛添都知事の調査と同じで、「第三者」という公平性を装いながら、依頼者に都合にいい報告書を出し、説明義務も果たさないとは法律家として失格だ。