昨日の安倍内閣に対する不信任案の、岡田代表の趣旨説明の時の安倍総理の様子を見ていて、安倍政権の「終わりの始まり」を強く感じた。


  安倍総理は二度目の登場以来、野党に対して常に強硬な姿勢で国会審議に臨んできた。しかし昨日は、消費増税延期にサミットを利用して、日本の総理として恥ずかしいとまで言われても、反発する態度は見せず、黙って聞いていた。


  今国会を新年早々の異例の1月4日に招集したのも、ダブル選挙で憲法改正発議を考えてのこと。これまでの安倍総理なら、必ずやると公約した消費増税を再延期するなら解散で信を問うことが必要だという麻生副総理と谷垣幹事長の筋論の乗って解散したはずだ。


  解散しなかったのは衆議院で議席を失うことを恐れたからだと言われる。つまり2012年と2014年に当選した安倍チルドレンの遭い続く不祥事で、議席を大きく減らすことを恐れたからだ。


  消費増税を、安倍総理の総裁任期の2018年秋の後まで延期するのも無責任であると同時に安倍総理が弱気になって、守りに入った表れだ。


  自民党内の亀裂に加えて、経産省主導の「リーマンショック直前に似ている」というサミットでの資料配布に、財務省も外務省も渋い顔をしている。与党内の亀裂、閣内の亀裂が露わになり、まさに「終わりの始まり」だ。