福島第一原発の視察を終えた。原発事故発生の翌日の早朝訪問し、免震棟で吉田所長にあって以来の訪問。免震棟に入って、当時の極度に緊張した野戦病院のような雰囲気を思い出した。

今日の視察では特に4号機の使用済み燃料プールのプールゲートを注目した。現物を見るのは初めてだったが、横幅が1mほどで縦が7m程度の、思ったより小さいプールゲート。このゲートが原子炉側の水圧で隙間が空き、原子炉側の水がプールに流れ込んだことで、プール内でのメルトダウンに陥らず、東日本は救われた。

汚染水対策の氷土壁を作るため、1m間隔で、地下30mまで差し込んだ土を凍らせるためのパイプも見た。 果たしてうまく行くのか。

福島第一原発のサイトの地形は海面から10mの高さの土地と、高さ35mの高さの土地と二段になっている。その低いところに設置された原発が津波で全電源を失い、大事故となった。もともと、全体が高さ35mであったところを、海水を汲み上げやすいように10mに高さまで土を切り取ったところに、原発を設置したからだ。 地下水が大量に流れる出るのも土を切り取ったからだ。目先の経済性を考えて、津波の可能性を無視した事が事故につながった。