本屋大賞を受賞した「村上海賊の娘」を一気に読んだ。5月2,3,4日に行ったばかりの鵜島のすぐ隣の能島が村上海賊の本拠地で、海流の早さなどを実感してきたばかりでなので、特に興味深かった。


  それに加えて織田家と毛利家といった大きな組織の思惑に翻弄され、各自の家の安泰を考えつつも、それを超えた独自の思いで行動する「海賊」の痛快さがこの本の魅力だ。


  政党も小さいうちは独自の思いで行動できるが大きくなると組織維持を考えた行動が多くなる。私が薬害エイズに患者の立場で取り組めたのも、新党さきがけという小さな政党の所属で、製薬会社や厚生族議員の思惑に左右されなくて済んだからだ。


  個人的には脱原発が望ましいと考えていても、原子力ムラに連なる従来の支援組織が嫌がるため、それに配慮して声を落とす。今の民主党の姿だ。細川さんや小泉さんの大政党の思惑を離れての独自行動が「海賊」の独自行動の魅力に重なる。