福島原発事故の直後、原発を即ゼロにすると国民生活は大混乱し、日本経済は破綻すると原子力ムラの村長役の経産省幹部OBや経済界は大声で主張していた。しかし事故から2年8か月、定期点検に入った原発はほとんど再稼働を認められず、現在稼働している原発はゼロ。それでも国民生活は混乱せず、景気は回復基調にある。

 


 

  つまり、原発ゼロでも十分やっていけることを日本社会自らが証明しているのだ。

 


 

  しかしそれでも原子力ムラは村の既得権益を守るために再稼働を急いでいる。次に再稼働させる原発として狙われているのが愛媛県の伊方原発。私も先日訪れたが、佐多岬半島の付け根の瀬戸内海側にある。この原発が事故を起こすと、佐多岬の先端近くに住む人は海上から逃げるか、または陸路で原発に向かって逃げることになる。巨大台風で送電線の鉄塔が倒れて電源喪失が起きた場合、どうやって逃げるのか。

 


 

  避難計画の大半は机上のプランで、実際の訓練で確かめられている計画はほとんどない。