立命館大学の村上弘教授から「日本政治と維新の会」という論文を送ってもらった。橋下政治の理念・方向性の解明に加えて、橋下政治の強さを生み出す独特の技術・スタイルについても政治学のポピュリズム(扇動型政治)論などを用いて説明を試みている。なかなか読みごたえがある。


  村上論文では、橋下政治の理念は小さな政府(新自由主義)と権力集中(リーダーシップ)で自民党より「右派」で「反リベラル」と位置付けている。そして橋下政治の技術は「単純化と攻撃ポピュリズム」と特徴付けている。


  また村上論文では、「維新」という言葉が人を引き付けるのは、明治維新を連想させるからだが、歴史的には軍国主義とファシズムを推進した右翼的な昭和維新も存在し、橋下政治はむしろ「昭和維新」に似ていると指摘。


  村上教授は橋下氏の主張してきた「大阪都構想(大阪市廃止分割構想)や「維新八策」について、外国との比較も含め詳しく分析し、問題点を指摘している。そして維新の会は「右派政党」でありながら「右派だと見せない」作戦をとっていると指摘する。


  これら、村上教授の分析や指摘には私自身同感の部分が多い。