私の内閣のときに内閣広報室審議官として官邸に入ってもらい、私の退任後も2年間の任期いっぱい仕事を続けてくれた下村健一さんが、「官邸で働いて初めてわかったこと」(朝日新書)という本を出した。


   政治家でも、官僚でもない民間人の感性で見た官邸の有様が生き生きと描かれている。私にとっては耳の痛いこともたくさん含まれているが、「こんな風に見えていたのか」という点では新鮮な驚きが多かった。