日本の原発ゼロ政策について、アメリカが関心を示している。一つは核兵器の材料となるプルトニウムを日本がどうするつもりなのかという点だ。この点はしっかり論点を整理して説明する必要がある。


  もう一点は日米の原子力産業の協力関係だ。スリーマイルの事故以来、米国内での原発建設が止まっていたので、米国の原発メーカは日本の原発メーカと連携して、最新技術による原発建設を考えていた。日本の原発ゼロ政策で、今後どうなるかという点だ。この点も議論を整理する必要がある。


  他方、米国をはじめ、世界的に原発離れが進んでいる。コストの安いシェールガスの開発や再生可能エネルギーの拡大で、米国でも原発建設に民間投資が集まらなくなっている。他の国でも原発建設のコストが上がり、新規着工は進んでいない。


  世界の流れは脱原発だ。