欧州で原発の新増設を断念するケースが増えている。その原因は福島原発事故により安全性向上のためには巨額の投資が必要となり採算が合わなくなったからだ。

 

日本ではどうか。これまで福島原発事故のような大きな事故は予想せず、電力会社はそれに見合う保険料は払っていない。核廃棄物の再処理や最終処分などの研究、実験的取り組みも多くは国費。これらのコストを考えれば原発は採算上からも成り立たなくなる。

 

一時的に天然ガスなどの火力発電の比率が上がっても、ドイツが目標としているように2050年に再生可能エネルギーの比率を80%まで引き上げることができれば、最終的にはCO2も削減できエネルギーの海外依存も小さくできる。

 

当面の世界におけるCO2削減には燃料効率の悪い途上国の火力発電を効率の良いものに変えていくことに日本は貢献すべきだ。