コラボ。
コラボレーションの略ですね。
今は何でも「コラボ」と言っていますが、ちょっと前までは「タイアップ」って言っていたのを全部言い替えているようです。
タイアップとは:
利益を上げるための商業的な協力・連携
コラボレーションとは:
知的協力
と簡潔に定義できます。
コラボとは、アイデアを出し合ってより良いものを作り出すことであり、包装に漫画キャラを使用したぐらいではコラボ商品とは言えないのです。(そのパッケージデザインが双方が意見を出し合って努力の末出来上がったのであれば、商品が従来品でもそのパッケージだけはコラボ品と言えるかもしれませんが。)
一方、タイアップ(tie-up)は
Oxford English Dictionary(OED)では
"A connection or association"(→連携)
Oxford Learner's Dictionary(OLD)では
"an agreement between two companies to join together"(→提携合意)
で、日本語のタイアップと近いですが、
American Heritage Dictionary(AHD)では
"A temporary immobilization, as of traffic, work, or mechanical operation"
と全く違う意味で、英国と米国では大きな違いがあるようです。
タイイン(tie-in)という言葉もあり、こちらは日本では"抱き合わせ"という意味で使われていますが、
OEDでは、"A connection or association with"
と、tie-upとほぼ変わらず、
OLDでは、"映画・テレビ番組等関連商品"
AHDでは、"(より人気のあるものとの)抱き合わせのメディア商品や広告"
という定義になっています。
そういうわけで米国出身の英会話講師は、タイアップは和製英語なのでtie-inを使うように言うのだと思います。
「コラボ」という言葉の使用に違和感を覚えるのは、Wikipediaに
Collaboration is a process where two or more people or organizations work together to realise shared goals.
とあるように共通のゴールに向かって協力するのがコラボであり、漫画家がどんなにその商品のファンであったとしても企業の商品売上増を自分の目標として共有するということはあり得ず、タイアップのようにお互いの利益の獲得のために協力し合う場合しかないと思うからで、キャラクターの使用許諾にしかすぎないかもしれないそれをコラボという言葉でオシャレにカモフラージュしてしまうことに嫌悪感を覚えるからかもしれません。