歌誌「冬雷」2019年 9月号 掲載歌 | 北山の歌雑記

北山の歌雑記

短歌初心者の戯言
「うたは下手でもよい自分のうたを詠め」
目指す旅路の道中記

 

教会にはやコスモスの咲き出でて雨降る道に歩みを止める


カモガヤの群は花枯れ穂首垂れ道行く雨に寂しさを増す


任せれば所得は一・五倍にと苦し紛れか候補者の言ふ

 

大降りに傘差す人は候補者の言に止まらず足早に去る


別々に借りたる四冊返さむと入れて持ち行く鞄の重し


図書館になべて戻せば借金を返し終へたる如く爽快


こんなにもよくも借りしと眺めゐる五十五冊の貸し出し履歴


引用す本は極力購へば机は嵩張り費用は嵩む

 

宮城 中村 哲也


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