大人の読書感想文 | 福島市を盛り上げたいと思っている若造のブログ

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久しぶりに、青春恋愛小説を読みました。
この年になって何かに目覚めた訳ではなく、
作者が中学時代の同級生なのです。

脚本家になったらしいことは知っていましたが、
帯に書いてあるような売れっ子だったとは(もちろん映画も青春ドラマらしく今まで見る機会はなし)。
さらに言えば、
ご本人のことをここで語れるほど深くやり取りをしていたわけでもない。
明るくて、どちらかというとおおらかな正確の子だったかな、くらいのイメージです。

あんまり本の中身を書くとネタバレになっちゃいますが、
昔好きだったが彼女が綴っていた、今では更新されるはずのないブログが12年ぶりに更新されたことから始まる物語。
ともすれば混線しがちな過去と今を行ったり来たりする描写をしっかりそしてあっさりこなす筆力もさることながら、その複雑な描写の中で過去と今の心の揺れを重ねたり遠ざけたりしながら風景とともに綺麗に描いてあるから、
甘酸っぱさで押し切るありがちな恋愛小説とは違い、ロケハンに行かずともすぐにドラマにできそうな、ブレのない情景が見えます。

読んで思う。
この作者は、
たぶん根っから明るくて、人間の強さを信じている。
どこかに過去の辛い体験を持ってて、同じ道を誰にも歩ませたくないということが優しさなのだと考えている。
そうした色々な気持ち、少し重たかったり入り組んだり面倒なテーマを伝えたいから、
悲しみと幸せとを同時にそして爽やかに描くことが許される唯一のジャンルである青春恋愛を  描かせたらNo.1売れっ子になるのかなと思う。

そう、
同級生なのに持地のことは語れない。
全て、一読者としての想像の世界。
作品の感想ではなく、作者の感想になってしまっておかしいのですが、
こんな才能を持った同級生がこの福島の地から羽ばたいたことがうれしいというのが一番の感想です。
何もしてあげていないのに、読者の同級生を懐かしい昔にいざなってくれてありがとう。

ただひたすらに今後の活躍を応援したいと思います。