■ 広げた穴の代償

前に、このひとがハサミでお尻のところの穴を広げてくれた服、覚えてる?おしっこで濡れなくなって快適だったんだけど、実はもう一つ発見をしてしまったの。

あの広がった隙間から、お腹に当てられている母乳パッドに口が届くのよ。ガブガブ噛んで、ぐいっと引っ張ると、案外簡単に引き出せることに気づいてしまったの。

「バサラ、それやめてー!」

このひとに何度も止められたけど、気になるものはやっぱり気になるのよ。前に服そのものを噛んで引っ張っていたら歯が抜けちゃったことがあったけど、そのくらいでわたしの「噛んで引っ張る」癖は直らないみたい。

結局、同じ型の服をもう一着買い直すことになったの。今度はお尻のところにハサミを入れず、そのままの形で使うことにしたみたい。

「また濡れちゃうかもしれないけど、まずは様子見しよう」

そんな感じで、不安を抱えながらも決めたみたい。新しい服が届くまでの数日間は、前の服を着せられて過ごしていたわ。

■ 後ろ足、収納しますスタイル

新しい服が届いてからは、今度は別の問題が発生。後ろ足のところが、なんだかブカブカなのよ。だから、片足をスポッと穴から抜いて、服の中にしまっちゃうことにしたの。

このひとが気づいて「バサラ、脚が出てないよ!?」って穴に戻してくれるんだけど、しばらくするとまた同じ状態に。今まではこんなことしなかったんだけど、最近はなんだかその方が落ち着く気がして。

そこで、このひとが取り出したのが「ヘアゴム」。後ろ足の付け根にそっと通して、服がずれにくいようにしてくれたの。きつくは締めていないから痛くないんだけど、そのぶん時々ポロッと外れちゃうのよね。

このひとが仕事に行く前、毎回わたしの足元を確認しながら、小さな声でつぶやいているの。

「どうか、私が仕事に行っている間にゴムが取れて、服から脚を抜きませんように……」

そんなに心配しなくても、わたしはちゃんとここにいるわよ。

■ 消毒タイムだけの、ピンクのお花

最近、お腹の「厄介な同居人」から出る汁――滲出液っていうらしいけど、それが少し増えてきた気がするの。ムズムズして、気になって仕方ないのよね。

1日2回の消毒タイム。服を脱がせてもらったその瞬間が、わたしにとっては絶好のチャンス。このひとがお腹を触っていても、隙を見てペロッと舐めようとするの。

新しい服が届くまでの間は、ピンクのふわふわしたお花みたいな形のエリザベスカラーを、服とセットでずっと着けられていたの。正直、あの頃はほとんど身動きできない完全防備状態だったわ。

でも、新しい服を着せてもらうようになってからは、ふだんはもうこのお花はつけなくてよくなったの。今、このお花が登場するのは、**1日2回の消毒の時だけ**。服を脱いで無防備になる、あの一瞬だけをガードするための「特別装備」になったのよ。

「ダメだよ、舐めたらばい菌入っちゃうからね」

そう言われながら、消毒の間だけこのお花を首につけられて、むすっとしているわたし。消毒が終わって新しい服を着せてもらったら、すぐに外してもらえるんだけどね。

お腹の同居人は増えて、足もちょっとむくんでいるって言われたばかりだけど。服も、ヘアゴムも、消毒の時だけのピンクのお花も、全部このひとがわたしのために考えてくれたもの。

文句も言いたくなるけど、まあ……悪くない毎日よ。

―― バサラ