以前、苗を植えたものの
定着せず枯れたと思っていたら
数年越しに
思いがけないところで開花。
こぼれ種で増えていた?
数年ぶりの発芽かしら
今年は茄子がよく採れそう(自分比)
庭の野良紫蘇と記念撮影。
色合いがいいな(自画自賛
)
知人は
育てるより買うほうが簡単と言い
私もスーパーの野菜をみて
あまりの安価に
くらっとすることがありますが
小さな苗が
育っていく様子を眺めていると
その育ちを人の成長に重ね
一喜一憂したり
人の思惑を超えたすこやかさに
心がやすらいだりします。
表紙の記憶はあるものの
今になって
じわじわと心に響いている本。
『種をまく人』
ポール・フライシュマン
片岡しのぶ訳
1998年刊
アメリカ北東部オハイオ州にある
クリーブランドの貧しい地域
廃棄物置き場となっている空き地に
ベトナム移民の少女が
農夫だった亡き父との繋がりを求め
錆びた冷蔵庫の陰
カチカチの土をスプーンで掘り
ライマメの種を植える。
その様子を
盗品を埋めたのではと
疑う者も、事実を知り、水をまくように。
グアテマラ、ハイチ、韓国から、
強制収容所を生き抜いた、
解放奴隷だった・・
それぞれの歴史と孤独を抱えながら
思い思いの行動から
ごみ捨て場が広場になり
畑ができ、
コミュニティガーデンになってゆく。
暮らしは楽ではない
それでも
種をまき
土の匂いをかぎ
種苗の育ちを語り合い
好意を分かつうちに
人々の間に
野菜や花が育つ以上の価値が生まれてくる。
種蒔く場所さえあれば、
種蒔く人が絶望していたとしても
なにかが発芽する。
このような農園のあり方こそ
私はゼミナールと呼びたい
藤原辰史「種について」『植物考』
原題『SEEDFOLKS』について
seedは種
folksは人々、親族
作中ではあるエピソードから
「その土地に根を下ろした最初の人たち」
と説明されています。
種の意味するもの
含蓄ある比喩だとかみしめています。
13人の語りからなる
100ページの短い物語
ヤング・アダルト向けの平易な言葉で
すぐに読めてしまいますが
心によい種が蒔かれたような気持ちになります。
今回図書館で借りたものの
翻訳本と英語版のどちらも
手元においておきたい作品となりそうです。
おすすめです。







