主治医:

妹さんが入院している間に体重を落とそうと「ダイエット作戦」を掲げていたんですが…これが、なかなかね(苦笑)やっぱり入院していると運動不足になりますし、動ける所がそもそもないですから。だから早く退院をして、歩いたり何かをやったりした方がいいんですよ。妹さんも「早く退院して働きたい!以前に就職をしていた所にまた行ってお金をいっぱい稼ぎたい!保証人になってください」とお兄さんに頼んだようですが、お兄さんに「すぐにはムリだ。急ぐな」と、たしなめられたようですよ。

 

ミー:

へー、そうなんですね。兄に連絡をしてるんですね…。

(兄が妹の対応をしてくれてるんだと思いました)

私、先生にも何度もお伝えしていますが…兄とはあれ以来、全く連絡をとっていないんです。

 

主治医:

フフフ(苦笑)

まぁ、別にいいんじゃないですかね。ミーさんがお兄さんと連絡をとる必要がないんでしょうから。

 

ミー:

妹から離れたことも私にはプラスになっていますが、それと同時に兄からも離れることができたんだなぁと感じています。妹のことを私が担っていることが多かったし、兄から連絡がきて妹のことをイチイチ報告するのも、報告に対して兄からいろいろと小言を言われることも面倒でした…きっとそういうことも私の中では大きな負担だったと思いました。

 

主治医:

そうですね。ミーさんばかりが一生懸命にやっていらっしゃったから。でもミーさんがやることではなく、妹さん自身とその支援者がやることなので、ミーさんも今の状況を変えなくていいんですよ。

それと…ミーさんもお兄さんのように、妹さんとは適度な距離を保つようにしてください。お兄さんぐらいのドライな感じが、妹さんにはちょうどいいのかもしれません(笑)

 

ミー:

先生、そう言いますが…妹は兄と私の使い方を分けているんですよ。兄に言うことと私に言うことはぜんぜん違いますし、妹は兄のことを冷たいと再三言ってくるし…兄が突き放しているのに、私も突き放してもいいっていうことですか?

 

主治医:

妹さんはお兄さんとミーさんを使い分けてるっていう所は本当に上手ですよね(笑)

そして、お兄さんよりもミーさんのことをとても信頼されていますし、好きなんだと思います。だからいつも「お姉ちゃんに嫌われたらどうしよう」と言ってますから(苦笑)私が「そんなことでミーさんがあなたのことを嫌いにはなりませんよ」と何度も伝えています。

それと、ミーさんが送った絵葉書を大事にしててね。嬉しそうに私に見せてくれるんですよ。ミーさん、送ってくれてますよね?

 

ミー:

あ、はい。月に一度ですが送っていました…でも!ここんとこは送っていませんよ。妹からも何もないから、私も書かなくてもいいかぁと思って。

 

主治医:

ミーさんの絵葉書をとても喜んでいましたよ。妹さんが手紙を送るようになると、限度がなく何度も届くようになるでしょ?(苦笑)だから私から「ミーさんも忙しいからほどほどにしないと嫌われちゃうよ」と言っていたんです。

妹さんもミーさんを想って我慢しているんだと思いますし、とにかく今の妹さんは退院することで頭がいっぱいだから、他の事は忘れている状態ですかね(笑)

 

ミー:

そうなんですか…

(私の事を想ってくれているという妹の気持ちを思ったら泣きそうになった)

私、もう送らなくてもいっかぁと思っていました。

 

主治医:

あ、それはミーさんの思いだから、そう思ったのならムリしなくていいんですよ。

 

ミー:

先生…私、どうしたらいいんですかね?今もそうですが、妹が退院して、携帯電話を持って、以前のように連絡がくるようになったら…

 

主治医:

それはね、今のままで、変わりなくでいいんですよ。ミーさんが適度な距離を作る=支援者に任せればいいんですから。

それに、妹さんがたわいもない話をする時ってミーさんの話ばっかりなんですよ。お兄さんの話は「保証人になってくれるって」とか「まだ仕事をするのは早いって怒られた」とか、そういうことばかりですからね。

ミーさんに迷惑をかけたくない、嫌われたくない、ミーさんが大好きっていう思いは、お兄さんよりもぜんぜん強いと思います。

 

 

あーそうだよなぁ。

小さい時から私がずっと妹の面倒をみて、一緒に遊んだり遊びに連れていったりしていました。

兄は妹に対して「俺は正直、妹が何を考えているのかわからないから苦手」と言って何もしてくれなかったから、妹も兄もこんなに接しているのはそんなにないんじゃないかな…

 

 

 

【続きます】