のは、土木設計部門の人たち。特に部長の補佐役として人がほしかったらしい。
それで、契約社員という名のパートさんを募集して応募があったのは1人だけだった。
その人を面接したのは専務と部長。
そして雇用した。
その人がどんな人なのか、入社してから知ることになったのだが、
「そんな人雇うなよ〜」
というのが全社員の意見。
10月1日から、その人Hさんは出勤してきた。40代半ばの女性。
私は毎日朝のお茶と３時のコーヒーの準備を1人で担当しているのだが、その日3時から打ち合わせがあって出かける予定だったので、早めにマグカップにインスタントコーヒーと、クリープ砂糖を、ブラックの人そうじゃない人に分けて、入れた後、
Hさんに
「お湯を注ぐだけになってるので、お願いします。」と頼んでから出かけたのです。
会議が長引き、会社に戻ったのは4時半も過ぎていて、もちろん３時のコーヒーの後片付けも終わってるものと思いきや、、、
流し台は、マグカップだらけ。
残念な気持ちですぐ洗い物をし、片付けて席に戻ると
Hさんが、私に近づいてきて、
「あの〜何時頃洗い物すればよかったですか？」と。
翌日
部長が、エクセルファイルの出力をHさんに指示していた。
一つのファイルにシートが３０枚ほど並んでいて、左から順に一枚ずつ出力するだけなのだが、
事務職をほんの少ししか経験のないHさんには、エクセルを操作するのも久しぶりだろうし、コツも知らないのだろう。
部長がたびたび説明して、１日経過したのだが、全く要望するものが出来ず、すでに部長はイライラしていたはず。
なのにHさんは、
（なんのことに対してかは知らないけれど）「それは、言われていません。初めにおっしゃっていただかないと。」と口答え。
普段の部長なら、切れて当然のところ、入社したての女性だから、グッと堪えて、
「すいませんでしたね」
と言った。でも、そこに怒気が含まれたのをみんなが感じた。
1日、2日と、この調子で
翌週からどうなることかと心配していた、月曜日の朝、Hさんから電話が来て
熱が出て医者に行くという。
そして、「午後から出社しようと思うのですが」と。
おいおい！熱ある人出勤するなー
熱に神経質にならざるを得ない今。
もちろん専務は、「熱が下がってから医者の承諾得てから来てください」と言い、その日から１週間休むという結果に。
Hさんが来ない月曜日。私がエクセルファイルを出力し製本しました。
女子トイレに入ると入り口の扉を開け放して用を足し、出てもピタッと閉めない。便座の蓋も閉めない。
注意しても直さない。
少し、いや、だいぶ、ズレてる人ということにみんな気づき始めた。
履歴書には、沢山の会社が書かれ、前職は縫製の仕事だった。事務職の経験は２０年も前の数ヶ月のことのようだ。
クソ真面目にも程があるが、「試用期間満了で退社」といくつも書いてあった。
いくら忙しいからと言っても、この人はご遠慮すべきだった。
気が効くアピールして、「ゴミ集めましょうか。」とか、朝のお茶だしの手伝いしてくれようとするのだけど、、、話してるだけで、というか、顔を見るだけでイライラさせる。
話し方は控えめに、顔つきは申し訳なさそうに。というと聞こえはいいけど、要するにいつもしかめっ面
なおかつ席が、私の左隣なのだが、チラチラ見てくる。
誰かが扉を開け閉めするたびにチラチラ見る。独り言も多い。
なんだかすごく気持ち悪いんですけど〜
さらには、ある日の昼休憩後
Hさんの左隣の男性社員Wくんに、
「今ゲップしましたよね。仕事乗ってたのに集中力途切れました。」
彼はゲップしていなかったのに。
大して仕事ができるわけでもないのに、入社したてなのに、先輩社員にそんなこと言うか？？？
またある時は、
「鉛筆削りのゴミ溜まってるので捨てていいですか？」と、気が効くアピール。
あとから見てみると、並んだ鉛筆削りのゴミは捨ててない。ついでに捨てろよ〜
部長は、エクセル事件の後、仕事を一切頼まなくなった。
それからは専務がH さんに付きっきりで相手していた。専務っておおらかなのね〜
災害現場の測量設計が終わってから、Hさんに頼める仕事もなくなった。
Hさんが来て２ヶ月。申し訳ないけど年末で辞めていただくことに、会議で決まった。
こんなことなら春に応募があった女性を雇用すべきだった。