繊細で独特な言葉選びと言い回し、時に重みのある言葉に、さすがだなと感じつつ、

思いました。


小田急線は今度は経堂なんだ、
またやっぱりスピッツなんだ、と。

ほんのり懐かしさが漂いますね。😌

フジテレビ系、月曜よる9時放送のドラマ

「海のはじまり」

先日、ついに放送がスタートしましたね。

テーマにしている“親子の愛”というと、
私には目に見えないところにあるイメージで、はっきり形で見ると何だかこそばゆい感じがするのですが、

血の繋がりだけではない愛情みたいなものを
描こうとしているのかなと観てみて感じました。


初回では、目黒蓮さん演じる夏が、
大学時代の恋人だった、古川琴音さん演じる水季の子、泉谷星奈さん演じる海に出会い、

8年会っていなかった水季に想いを馳せる場面が切なくも印象的に描かれていましたが、

本編を観るまでは、どうして別れたのかなんて分からなかったから、夏と別れてから妊娠が分かって産み育てたのかなと思っていたら、

中絶の同意書が出てきたことで
より苦みが増した気がして、

水季の意思が固く、どうすることもできずサインする夏も苦渋だったろうけど、

不安だった1週間やその後の体調を気に掛けて想ってくれるだけ夏は薄情な人ではなかったと思うのに、
一方的に別れを切り出されて、何も知ることができなかっただけで

後に無責任な父親みたいに思われてしまうのも何だか苦しいなと思いました。


水季は、考えて考えて、一度は中絶の選択肢を作ったけれど、大好きな夏との子の尊い命を愛しく思えたことは変えられなくて

病院に行ったものの中絶しなかったことを言わずに、夏との別れを選んだのは、夏のこれからを想ってのことだったのだろうとは感じたけれど、

夏より好きな人ができたというのは、きっとこれから生まれてくる海のことなのかもしれないと思うと、

切なく傷付け合うほどの別れが、水季にとってどんな意味を持っていたのか、本心が気になりましたね。


お葬式で、海に哀れみの目を向け、可哀想だと言う大人たちの言葉は、子どもだからと優しく声を掛けているように見せて酷く冷たく、それを感じ取る海の表情が悲しかったけれど、

夏が見せた水季の動画に、海が嬉しそうにするのを見ると温かい気持ちになりましたし、

それを聞かなくて良いと、忘れられなくなると夏が言ったのを聞いて、きっと夏もそういうことがあったのかなとも思って、

まだ夏の家族のことを分かっていなかったから、父親や、弟との会話に引っ掛かりみたいなものを覚えた時に色々と考えました。



別れてから水季はどう過ごしていたのか、何の病気だったのか、これから海の7年のことが分かっていくと思うけれど、

池松壮亮さん演じる津野や、大竹しのぶさん演じる朱音は、夏を薄情な人だと、軽蔑するような目や言葉を向けていても、
海だけは夏のことを、会えて嬉しそうに見ているのが愛おしくて可愛くて

時折、本当に水季と印象が重なって見えるのが凄いなと、不思議な感覚でもあり、ぐっときましたね。


ずっと何も知らなくて、何もできなくて、
やるせない思いで押し潰されそうな、辛く苦しい夏の気持ちは分かるけれど、

でも、一番残酷というか、辛い思いをするのは
夏の今の恋人である、有村架純さん演じる弥生だなと思うんですよね。

夏がする曖昧な返事に対して

水季は、はい、いいえの間の曖昧な部分を良しと思っていたのとは対照的に、弥生はその曖昧をあまり良く思っていないのだなと

違いを感じたこともあったけれど、


夏に子どもがいた事実を突き付けられる弥生のことを考えると、今からもう心が苦しくて
どうなるのだろうと思いました。


ラストに、海が一人で夏の家にやって来た時、
来たことあると、練習したと言ったのを聞いて
一瞬、えっ、と思ったのだけど、

水季が死が近づくことを考えて、自分がいられなくなった時のために夏の家を教えていたのだとしたらと考えると、何だか切ないというか何というか、

昔、海が好きと叫んでいたこと
季節は夏が好きだと言っていたこと

捉え方によっては今は名前にも思えるこの言葉には、水季の想いが込められているように感じますし、

「夏くんのパパ、いつ始まるの?」

冒頭、海の始まりと終わりを考えていた海の、夏への一言に、心がきゅっと締め付けられるように惹き込まれましたね。🥺