金曜よる放送のドラマが揃って先日、最終話を迎えましたが、

私はその2作品が今期、放送前から期待していたドラマだったので、まとめて迎えた終わりに少し寂しく感じました。


この頃いつもは作品ごとに綴っていましたが、
今回はまとめて書くことにしますね。🤗


まずは、
フジテレビ系にて
金曜9時から放送されていた
「イップス」

篠原涼子さん演じるミコと、バカリズムさん演じる森野がイップスになったきっかけでもあり、物語の軸となっていたのが、ミコの小説「歪な十字架」を模倣した8年前の殺人事件でしたが、

毎話少しずつ触れながら、最初にその動きが大きくあったのが第6話でしたね。

森野が誘拐された時、
目出し帽の男が、渡辺大知さん演じる坂浦に見えて、

その後の行動から見て彼が犯人ではないかと見当をつけていたし、


後半戦に入り、染谷将太さん演じる慧が怪しいとする雰囲気を出していたけれど、私はきっと違うと思っていたので

矢本悠馬さん演じる樋口が真犯人だと森野が指摘した時、そうくるよねと思って
登場人物が限られているから
正直、驚きはあまりなかったです。

主に倒叙を扱っていたなかで、それが無かったのが第6話と最終話だけでしたけど、
散りばめられた手掛かりや違和感から導き出すのも面白かったですし、

犯人が誰なのかというよりも、その動機やトリックというものに、はっとさせられることも多いので、

森野の仕掛けが明かされた時や、ミコと森野が樋口を詰める様子に何だかわくわくして

樋口の動機の、“悔しがらせたい”と“見返したい、認められたい”は違う気がしたけれど、悔しがってもらうことで認められた気分になろうとするのは、歪んでいるように感じましたね。


ミステリーに緻密で重厚さがあるのも好きだけれど、時にまどろっこしいなと思うこともあって、

この作品では、ミコと森野がイップスと闘ってきたように、何かに躓くことがあっても、もがき続けたらリスタートできることを大事にしているように感じていたし、

ミステリーの濃さより、ミコと森野の掛け合いのテンポ感とコミカルさが何より印象的で面白かったから

こういうあっさり解決できちゃうようなミステリーもあって良いなと思いました。




そして、TBS系金曜ドラマ
「9ボーダー」

物語がどんな結末を迎えるか、色々あってもラストはハッピーに穏やかに描かれることが多くて、

この場合、川口春奈さん演じる七苗と、松下洸平さん演じるコウタロウは再び想いが通じ合えるのか、

再開発の動きが大きくなって、七苗とコウタロウの対立に切なく感じながら、
その後に期待する気持ちもあったけれど、

0か1かを描くのではなく、その間を描くのもありなのだなと、忘れていたことに気付かされた気がしました。


答えは0か1かだけではなく無限にあるということや、
「私は私のままで良い」そう思えることが幸せだという言葉を受け取って、

木南晴夏さん演じる六月は、井之脇海さん演じる朔のことを思って手を離したけれど、大人として自由な選択肢を持ち、一緒に考えることを選び、

畑芽育さん演じる八海と、木戸大聖さん演じる陽太の間に変化があったのも良かったですね。

八海が鼻にクリームをつけた陽太に“赤ちゃんかよ”返しをしていたのも可愛かったですけど、

八海が “立花さん”と言う度、陽太が複雑そうなのは前から感じていたので、

陽太にとって、いつも自分のままで良いと思わせてくれるのは八海だということを伝えたりとか、クリスマスプレゼントのやり取りとか、微笑ましかったです。☺️



一方、コウタロウは悠斗の生活に戻っても、
おおば湯のSNSを見ては嬉しそうにして、淋しそうにいつも七苗を想っているのは伝わってくるから

大政絢さん演じる百合子との結婚話が進むなかで、その本心はどうなるのだろうと思ってもやもやしていたけれど、

百合子から断るとは思わなかったので、それは驚きましたね。


確かに、知っている悠斗がいないだけでなく、違う人を想っているのを感じながら、献身的に支えようとする百合子の気持ちとこれからを思えば辛いし、切ないなと思いますけど、
それは、自分から断ったり、はっきり言えないコウタロウへの優しさでもあるように感じました。


悠斗でいるべき理由の色々なものが弊害のようになっていて、七苗と距離がある状態が切なく、もどかしいばかりだったけれど、

お互いに連絡したら迷惑だと思って距離を取っている七苗とコウタロウの本心を引き出し、気付かせ、動かす、温かい人たちが周りにいたからこそ
二人はまた会って話すことができたと思うし、

ついにやってきた、クリスマスと七苗の誕生日、
「会いたい」とコウタロウから連絡が来て、七苗が飛び出してからは嬉しくて

コウタロウが本名の芝田悠斗として七苗と挨拶をして、
誕生会のお誘いをする七苗に、コウタロウがあの時と同じように「そんなの、いくらでも」と優しく答えて、微笑み合う様子と、
並んで歩く後ろ姿の距離が近付いていく描写に心がじんわりとしました。

叶うのか気になっていた、コウタロウが夏に約束してくれていた誕生日のお祝いが叶って良かったと思いましたし、

コウタロウとみんなが笑顔で再会して、

仲良さそうに八海と陽太がケーキの苺を取り合っていたり、七苗とコウタロウはあの時のマグカップで乾杯していたり、
この微笑ましい光景が愛おしく感じました。

今がいつでもピークで、

自分が自分でいることが幸せで、
温かい日々が続いていたら良いですね。☺️