8人目の紹介です。

上野 裕一郎(中央大学OB)

 色々な話題を提供してきた選手ですね。色々な意味で常人とは違う人っていう印象を抱いていました。

 高校時代から5千m13分40秒台、そして当時高校記録であった1万m28分27秒を持っており、ゴールデンルーキーとして中大に入学。ただ、1年目はややらしくなかったかな?故障もちょくちょくあったからでしょうか。出雲1区4位、全日本1区3位は実績からすると物足りないですがまずまず。しかし、スタミナ不足のまま臨んだ箱根は1区19位に沈んでしまいました。ただ、直後の都道府県駅伝ではアンカー区間で区間2位と快走して、長野県チームを優勝に導いています。

 これを期に徐々に力を出してきましたね。関東インカレは1500m2位、5千m5位とW入賞、日本選手権でも1500mで4位に入っています。駅伝でも出雲6区2位、全日本2区2位、箱根3区3位と成績を上げています。

 3年時は更に成長!関東インカレ5千m13分39秒3位入賞を果たしています。タイムもどんどん早くなっていきます。夏に故障して出雲は欠場しますが、全日本3区区間賞で見事復活!そして箱根も3区区間賞と箱根の距離でも区間賞を獲得するようになりました。

 4年目は関東インカレ1500m5位でしたが、5千mで見事優勝!また、5千mの自己ベストとなる13分21秒を叩き出し、高校時代からあったスピードが更に磨かれます。その後の日本選手権でも5千m8位入賞を果たしています。すると駅伝では出雲1区区間新全日本4区区間賞と桁違いの強さを見せます。その後の箱根は直前に風邪を引いてしまい、3区2位と区間賞こそ獲れませんでしたが、素晴らしい成績を4年間で多く残してくれました。

 卒業後はヱスビー食品に所属。2009年に日本選手権で1500mと5千mでW優勝ベルリン世界陸上に5千mで出場しています。

 その後、ヱスビー食品の経営不振により陸上部が廃部。新たに作られた横浜DeNA陸上部に移籍します。そこで滅多に走っていなかった1万mに出場し、28分1秒というタイムを記録しています。その後も2018年までニューイヤー駅伝は日本選手権に出場し、第一線で活躍します。その後は立教大学の監督に就任、上野さん自らが練習を引っ張り、選手の強化を行っています。

 走ることがとにかく大好きだという上野さん。今後は指導者として強い選手を育てていき、長距離競技を支えていってほしいです。