『歌謡ショー』と決め、連日の歌と振り付けの練習。
そして、いつの間にか、その『歌謡ショー』の中で
ひとり、訳もわからず校内の話題を集めて(?)いるような
状態になって困惑するhiko。
さあ、どうなる!
いよいよクライマックスだ!
さてと、おさらいのために『前編』『中編』のリンクを
一応貼っておきますね。まだご覧になってない方はまずは
こちらから読みください。
学園祭にまつわる話 3 【歌謡ショー編】 前編
学園祭にまつわる話 3 【歌謡ショー編】 中編
いよいよ、学園際が始まり、
hikoのクラスの『歌謡ショー』の全貌が
お披露目されることになりました。
僕らの出番は、確かその日の午後2時だったと
記憶しています。
もう、午前中からテンヤワンヤでしたね。
また、僕が歩いていると、いろんなヤツから
「hiko!今日、何時からだよ」
「午後2時!」
「わかった!じゃ、見に行くから、またな!」
てな感じで、まさに歩く広告塔となっていました。
午前中の僕は、友達と校内を回っていたら
クラスメートの女の子がやってきて、
「hikoくん!これから屋上でリハーサルやるから、早く来てね」
ヽ((◎д◎ ))ゝ
リハなら何度もやってるし、そんなのいいんじゃね?
屋上に行ったら、みんな熱心にやっていること!
で、衣装係の女の子が「これ、hikoくんの衣装ね!」
初めて見た僕の衣装・・・。
ピンクレディーの「ウォンテッド」で
ミーが着てる黒いやつにそっくり!

俺が嫌がると思って隠してやがったな・・・。
「それから、後でお化粧するから」
「ええっ!化粧はいらないよ!」
「ダメダメ、舞台でスポットライト浴びると
のっぺらぼーになるから、やらないと!
宝塚とかそうなんだよ」
宝塚のメイクを想像した瞬間に

凹んだ・・・おれ。
でも松坂慶子の『水中花』をやる男子が
すでに網タイツを履かされ準備が進んでいる。
ま、こいつは男なのに顔が女っぽくて
(髪の毛も長髪、今風に言うならロンゲ)で
まったく違和感ないんだよな。
で、情報が入ってきました。
体育館で午前中からやっている連中がどんどん押してきて、
僕らの利用時間が大幅に削られそうだというのです。
実際にそうなりまして、全10組出場予定だったのが
5、6組に減りました。
そこで誰の出番を削るか緊急会議が行われました。
hiko「俺を!俺を削ってくれ!」
「何言ってんだよ、あれだけ学校中に広まってるのに、
お前(hiko)を削れるわけないだろ!」
(TωT) グスン・・・、ソウカモシレナケド・・・
で、僕らの『歌謡ショー』開演1時間ほど前になりました。
舞台出演メンバー、全員スタンバっています。
僕の親しい友達らは全員、講堂の2階の脇側から
スポットライトを当てる係でした。
「hiko、最高のライティングを当てるからな。
期待してるぜ!」
こいつら自分たちは出ないもんだからって
言いたいことを言いやがるぜ。
講堂へ覗きに行っていた偵察メンバーが戻ってきました。
「すンご~い人!、立ち見ができてるよ!」
「人がどんどん入ってきている!」
ちょっと有り得んでしょ、だって只のクラスでやるショーですよ。
さて、僕らの出番になりました。
講堂内、一瞬暗闇・・・。
場内、ザワザワ・・・
ジャーン♪
音楽がかかると久米宏と黒柳徹子に扮した
MCが出て行くと、喝采です。
「皆さん、ようこそいらっしゃいましたーっ!」
さあ、ショーの開演です!
サザンオールスターズをやる連中が、ローラースケートを履いて
『勝手にシンドバッド』を演奏します。
僕の弟が本当に見に来ていて、このサザンが不思議だったと
言っていました。
弟「ああ、ローラースケート履いていたんだ。足を動かして
いないのに、体が床の上を滑るように移動するから不思議だったんだよ」
そして松坂慶子の『愛の水中花』
もう・・・見事なハマリようで、男子生徒を
バキューン!
でございました。歌はカラオケじゃなくて
レコード(テープ)をまんま流していました。
演奏が終わると同時に、松坂慶子を演じていたO島くんが、
「あ~、恥ずかし!」と声を出したら
場内は、ほとんどの人が本物の女だと思っていたようで、男だと分かるや
「えええええーっ!」
と、何とも言えない叫びというかどよめきというか
驚きの声があがりました。
そして、僕の出番が・・・
ここで飽きた人は、お戻りになられても大丈夫ですよ。
たいした話じゃないから。
舞台の袖でステージングの最終確認をしているhikoとスタッフ。
しかし、それに気づかないMCが、いきなり
「それでは第○位!榊原・・・・
郁恵さんです!」
すると場内、
「うおおおおおーっ!」
の大歓声!
歌は『夏のお嬢さん』だ!
なにぃー!まだ打ち合わせの最中だっちゅーに!
とにかくターッ!と僕が小走りで舞台中央に行く
ε≡Ξ≡Ξ≡Ξ≡Ξ≡ヽ(;゚〇゚)ノアウアウ
うおおおっ!カンペキに出遅れたっ!
すでに歌のオケが流れており、
あわててドカドカ中央に走る姿はかっこ悪し。
場内、ドッカーン!
流れてる歌にあわせてマイクを持って歌うhiko!
・・・と思ったら、マイクを持ってなかった!
でも右手はしっかりマイクを握った形で口の前に持ってきて歌っている!
hiko『(心の声)あぁ~っ、ヤベ!』
あわててMCがマイクを僕のところに走って持ってきます。
マイクを受け取った僕は頭をポリポリ・・・
場内、ドッカーン!
リハーサルでは、それなりに上手くまとまっていたのに
出足からつまづき続きで、完全にテンパッちゃいまして、
覚えたはずの振付をすっかり忘れてしまい、その後は
まるっきりデタラメの即効ダンスになってしまった。
場内、ドッカーン!
観客ばかりでなく、舞台そでにいるクラスメートたちまでが
堪えきれずに笑い転げている者がいるは、
床に手をついて泣き喜んでいる者が大勢いるわ!
OTL ←笑いを堪えきれない人の図。 舞台袖はこんな感じの人たちがいっぱい。
もう大変!
何とか舞台を全うしようと頑張るhikoさん。
場内の爆笑の声に押される形で動きがさらに激しくなる。
\(^o\) (/o^)/ ア、ホーレ♪アー、ヨイショ♪
歌、終了・・・。
この日一番の拍手と歓声が起りました。
翌日、廊下を歩く僕に、他のクラスの男子が
「よっ、郁恵ちゃん!」
と、声をかけると、たまたま横をすれ違う女子生徒たちが
「嫌あ~っ!」
と言って走って行ってしまいました。
ヒュ~~・・・(風が吹き抜ける音)
この後、僕に彼女が出来るのは高校を卒業するまで
待たなければならなかったのは言うまでもない
・・・でもなかったけど(笑)
ただ、今のようなお笑いブームなら、
違う展開でもっともっと人気者になったかもしれません。
この記事は、完全なノンフィクションですので
映画やドラマ的な大団円があるわけではありません。
その点、ご承知願います。
※この記事は2010年10月21日に掲載した
「学園祭にまつわる話 3 【歌謡ショー編】 完結編」
に削除されていた動画を別のものに差し替えたり
若干修正した内容のものを再掲載いたいました。
これから学祭があっちこっちで始まります。
学祭の成功と記憶に残るイベントになりますよう祈念して
(hiko)
「Young Man 」西城 秀樹
∧_∧
(ヽ・ω・/) わぁーい
) (
し----J
∧_∧
∧・ω・∧ えむ
) (
し――J
∧_∧
( ・ω・つ し
l つ
し――J
∧_∧
/)・ω・(ヽ えい
) (
し――J
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