大きな反響を呼んだ。
映画のタイトルは『エミリー・ローズ』。
美人で敬虔なクリスチャンであるドイツ人のアンネリーゼ・ミシェル
(当時23歳、女性)は「てんかん」などに見られるような発作に苦しめられ、
長年治療していたが改善する気配無く、
その後の異常行動からカトリック教会教区より正式に
「悪魔憑き」と判断され、悪魔祓い(エクソシズム)を
実施中に彼女が死亡したため、裁判となった事件である。

なお、Annelise Michelは、ドイツ語読みだと
「アンネリーゼ・ミヒャエル」だが、
英語読みだと「エミリーローズ・ミッシェル」となる。
この少女(以下、ミッシェル)は、1968年ごろから
夜突然身体が硬直したり、話せなくなったりという症状が続き
病院で見てもらったらてんかんと診断されるも
再検査の結果はてんかんの形跡はまったく見られなかったという。
その後、ミッシェルの症状は悪化し、
自傷行為を行ったり、クモやハエなどを食べたり
犬のように吠え、床に小便をした。
病院で治療を続けるも病状は一向に良くならず、
逆にうつ症状にも苦しみだした彼女は、
敬虔なカトリックであったことからも、
両親は悪魔に取り憑かれていると考え始め、
悪魔祓いを通っている教会の神父に依頼。
ところが悪魔祓いは具体的な悪魔憑きの証拠がないと
だめだということで断られてしまった。
彼女の病状はひどくなる一方で、困り果てた家族は
同じ教区の別の神父さんに依頼。
2年後の1975年、ようやく悪魔祓いを受けることになったミッシェルだが
その翌年、彼女は息を引き取った。
直接の原因は悪魔払いの儀式等に伴う「栄養失調」と推定される。
このときの悪魔祓いの様子が写真や録音で詳細に残っていたこと、
その後、神父が法廷で裁かれ、悪霊の仕業であるか、
精神病であったのか(医療ミスの可能性も内包)が、
法廷の論争となった事。
さらに、悪魔祓いの様子が一部(海外)TV番組や、
インターネットなどで公開された事で世間の注目を浴びることになった。
ミッシャルの死後、彼女の両親と神父は起訴され、
裁判の結果、両親と神父は過失致死で
懲役刑、執行猶予6ヶ月という判決を受けることになった。
これから紹介する映像は、ミッシェルのが悪魔に
心を支配される前と後の姿と、
悪魔祓いをしてくれた神父さんたちの画像と共に、
実際に悪魔祓いを行ったときにミッシェルの口から
発せられた悪魔のような声を録音したものを被せた動画である。
ミッシェルは単なる「てんかん持ち」だったのか、
それとも「悪魔憑き」だったのか。
あなたの目で、確認してください。
◇映画「エミリー・ローズ」予告編
映画「エミリー・ローズ」でエミリー役を演じた
ジェニファー・カーペンターの演技は、凄いの一言です。
アカデミー賞をあげたくなります。

写真は「エミリー・ローズ」公開にあわせて来日したときのもので、
花束贈呈は「エミリー」つながりで、辺見えみりが務めました。
これって、笑っていいところなのか微妙すぎる・・・(苦笑)
◇追記
なお、この映画の予告編がテレビのスポットCMとして放送された際、
悪魔に取り憑かれて上体を後ろに反らす
ジェニファー・カーペンターの姿が、
トリノオリンピック女子フィギュアスケートで金メダルを獲得した
荒川静香選手のイナバウアーに似ていたことから、
「悪魔のイナバウアー」と呼ばれて話題となりました。
※2010年12月6日の記事の再掲載です。
.