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それでは前回の続きを。
なにもこだわらなければ普通に電解コンデンサを使うのですが、今回は小型大容量である「電気二重層コンデンサ」で作成してみます。
電気二重層コンデンサ(以下コンデンサ)は、小型大容量であるものの耐圧が低く単体ではバイクの電圧に対応できません。
そこで昇圧のためにコンデンサを直列に接続します。
直列に接続したときに何が問題なのか。
それは、コンデンサがまったくの差がない製品ならよいのですが、必ずバラつきがあることです。
そのバラつきが、集中した電圧上昇を招き、場合によっては破裂することがあります。
これは解消しなければならない問題だと思います。
これを解消するには、抵抗とダイオードを使った並列回路を作成する必要があります。
学術的に説明していくと、リーク電流やらなんやら出てくるのですが、ようするに「悪さをする余分なものを消す」って思ってもらえればいいと思います。
正直、電気工学は25年ぶりなので、きちんと計算できるのかというとそうでもなかったりします。
高圧専門で、いわゆる回路系の電子工学とは似て非なるものを学んでたので、そこはご容赦ください。
実はその「悪さをする余分なものを消す」回路については特許出願されており、これを商業利用すると登録された場合に特許侵害となります。
くれぐれも、真似して作ったものをネットで売るなどの行為はやめてください。
話を戻しまして、回路に必要な抵抗ですが、以下の計算で求めます。(今回の場合)
コンデンサの電圧 5.5V、LEDの点灯電圧 2V、最大漏れ電流 1μA(想定)→計算時に10倍にする、必要抵抗 RΩ とすると、
抵抗=(コンデンサの電圧-LEDの電圧)/電流で、
R=(5.5-2)/(0.0001×10)=3500Ω が、今回必要となる抵抗値です。
3500Ω→3.5kΩの抵抗はカーボン抵抗の規格にないので、今回は規格にある3.3kΩのカーボン抵抗を購入します。
逆算すると 最大漏れ電流 1μA が 1.06μA になるだけで安全側なのでヨシとします。(分からんけど)
ダイオードについては、いわゆるLEDを使います。
2Vのものを用意します。
メインのコンデンサですが、電気二重層コンデンサ、いわゆるスーパーキャパシタと呼ばれるものです。
容量 1F(1,000,000μF)、耐圧 5.5V のものを用意します。
5.5Vを3つ直列接続して16.5Vとします。
12Vバッテリーは計測して13.8Vぐらいが最大だったので、16.5Vあれば問題ないでしょう。
過電流が流れてもヒューズが飛ぶぐらいなので、許容範囲内とします。
漏れ電流を調べようとメーカーのホームページを見ましたが、そこまで詳細な情報はありませんでした。
本来なら測定しなければならないものですが、今回は完全に想定値です。
村田製作所のホームページに、5.5Vのもので25℃環境での漏れ電流は500時間中1μAで推移とあったので、まぁ大きくは外れてないでしょう。
材料についてのおさらい。
・電気二重層コンデンサ 1個200円×3個=600円
・カーボン抵抗 1個15円×3個=45円
・基盤 1個=300円
・LED 1個15円×3個=45円
・ケース 1個=175円
その他(ハンダ、熱収縮チューブ、配線) 300円?
合計すると 1,465円。
家に工作用の道具があることが前提なのですが、大体2,000円以下で出来ると思います。
それでいて大容量コンパクト。
市販品が5,000円で最大でも20,000μF程度でしょうから、自己責任とはいえ1/2以下の価格で150倍 (間違い。並列なので1F÷3で)0.33Fの容量を持つものを作れるということになります。
検討はこのぐらいにして、回路図はこんな感じ。
道具を用意して、
簡易実装テストの結果は、ライト、ウィンカー、ブレーキの同時点灯に問題なし。
今後は耐久テスト。
爆発するか。
乞うご期待。