先週の金曜日、新居に洗濯機が到着した。
「家具付き物件ですが、洗濯機だけは現在使えません」
「ローマ在住の大家がすぐ新しいのを手配します」
と入居日に宣告されてから、11日目のことであった。
この10日間、私は毎日ベランダの洗い場で、洗面器を使って手洗い洗濯をしていた。
イギリスを離れる前々日分から洗濯物が溜まっていたので、やらないわけにはいかなかった。
手洗い洗濯は時間がかかるし、水を大量に使う。何よりちゃんと脱水できないのが問題だ。
”水が切れない→乾かない→洗濯したのに臭い→再度洗う”という魔のループ。
下着や手ぬぐいくらいは余裕だが、バスタオルや綿素材の服はモンスターに見えた。
身体への負担も大きい。二人暮らしの洗濯物の量でも2~3日目で手首に痛みを感じ、腱鞘炎になるかと思った。でもそこを乗り越えると鍛えられて強くなるんだな。
ちなみにイタリアにもコインランドリーはある。が、私が近所のコインランドリーを発見したのは、洗濯機到着の前夜…。手遅れ。
かつてあんなに洗濯機を待ち望んだ日々があっただろうか。いや、ない。
設置と水漏れ・動作確認が完了した後は、どうしようと思うほど嬉しかった。
(大家のブラザーとその友人が、運搬・設置・確認までしてくれました)
手洗いは大変だったけど、家具付き物件で新品の洗濯機を使えるというのは得した気分。今思えば、貴重な体験になりました。
洗濯機が無い時代のお母さんたちに尊敬を、文明の利器に感謝を。
中国製の洗濯機ですが、表示はしっかりイタリア語ですよ~。
洗濯機…lavatrice