ぴったりの靴 | 謎のこうのとり 

公園の散策を楽しみ、ホテルに戻りチェックアウト。

空港行きのバスは15分おきに出ているので、ひと便見送って

荷物置き場近くの座席に座る。

スーツケースを置くときは親切な方が手伝ってくださった。グラッチェ

ボローニャ空港は往路は深夜到着、しかも最終バスも出た後で

疲れと余裕のなさで空港内をほとんど見ていない。

なので、空港は初めてみたいなもの。

まずはチェックインだーとカウンターを探す目

一階の一画にそれらしき行列があったので、並んでいる家族連れの男性に

Eチケットを見せて「ここですか?」と聞くと

「ここだよ、すべてのフライトがここなんだよ」と一緒に行列に並ぶ。

しかし・・・・こーんなにたくさんの人なのに、カウンターにはたった2名の

係員しかおらず、教えてくれた男性も、間に合うかと心配気。

そのうち、あることに気づいた、国際線なのにみんな荷物が小さい。

再度、男性にホントにここでいいの?と尋ねると

私のEチケットを持って、インフォメーションで聞いてくるから

動かないで、と走っていった。

 

なんと、この行列はヨーロッパの近距離の格安航空会社だったのだ。

男性はエアフランスとルフトハンザのカウンターまで一緒に行ってくれた。

めちゃ親切な方だった。グラッチェ

 

2時間前じゃないとカウンターは開かないというので、1時間ほど待って

やっとチェックイン。

セキュリティチェックをうけ、ランチをとることにした。

チーズがとろりと溶けたクラブサンド、美味しかった。

 

定刻通りにパリに到着し、羽田行のJALのフライトのゲートまで行く。

以前はこの移動がわかりづらかったけど、要所要所にタブレットを持った係員が

「トーキョ、羽田行はこっちだよ」と教えてくれるのでスムーズだった。

自爆テロがあったせいか?

パスポートコントロールが二回あった。

往路は天敵のネ〇ミを目撃し、もう二度とパリを乗り継ぎにしないと心に決めていたけれど

昼間だったら、いいかなぁ・・なーんて思ったずら。

乗り継ぎ時間はぜったい3時間以上ないと心配なので

この時もたっぷり時間があり、再び食事をする。

おしゃれなカフェだったけど、パンプキンプリンと思っていたものはぼけーぼけーまずっえー?

穀物のサラダもすっぱいだけで味がないぼけーぼけーぼけー

この店はヴィーガン料理だったのだ。ガッカリ

 

三列並びの席、隣二席は空席だったので、ゆったりと過ごせた。

窓側に座り、写真を撮る。

 

高い所は苦手だけど、めちゃ高いとあまり感覚がなく、平気ずら。

機内食は往路の方が美味しかった。

映画を見て、本を読んで、音楽を聴きつつウトウトして、羽田空港に到着。

今回は走ることもなく、スムーズだった。

やはり4月は雪も降らないし、天候にあまり左右されることがないからか?

羽田空港では素敵なカフェでキャロットケーキを食べ、家までもう少しだなもぐもぐと余裕ずら。ニコ

めちゃ美味しかった合格。おしゃれだったラブラブ

ボローニャ、ラヴェンナ、モデナと北イタリアの中世の面影が残る町を巡る旅は終わった。

今回、ボローニャを起点に電車で2つの都市を訪ねて、電車の旅もいいなぁと思った。

 

教会や聖堂に残っているモザイクやフレスコ画

壁や柱に彫られたものは長い歴史とともに

その場所で時間を刻んでいる。

芸術作品として決して持ち出したりできないものだ。

そこに足を運んで見るべきものは、北イタリアにはある。

見残したものもあり、またいつか再訪したいと思っている。

「きっちり足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ。

そう心のどこかで思いつづけ、完璧な靴に出会わなかった不幸を

かこちながら、私はこれまで生きてきたような気がする。

行きたいところ、行くべきところぜんぶに

自分が行っていないのは、あるいは行くのをあきらめたのは

すべて、じぶんの足にぴったりな靴をもたなかったせいなのだ、と。」

 

須賀敦子著「ユルスナールの靴」の冒頭の文章が深く心に響いた。

私は足に合った靴を今回の旅ではいていたのだ。

見たいものを見て、感動して、心がふるえた。

このことに心の底から感謝した旅でもあった。

つたない旅の記録をお読みいただきありがとうございました。

また、いつか足に合った靴をはいた旅に出たいと思います。