フラーリ教会堂の中でティチアーノ「聖母被昇天」を
しばらく眺めていました。
ベニスの教会はほとんどステンドグラスよりも絵画で
壁が埋め尽くされています。
薄暗い中、ろうそくの灯りで浮かび上がる宗教画は、
キリスト教徒ではない私でも
敬虔な思いで心が満ちてきます。
どの教会の絵も色彩が鮮やかで、とても大切にされてきたと想像できます。
ベニスに住む人々は私のように絵を見る楽しみのために
教会を訪れるのではなく
生活の一部として神に祈りを捧げ、次の世代に大切に
受け継がれてきたのでしょう。
そんなことをしみじみと感じ入りながら、次はサン・ロッコ教会堂に向かいました。
サン・ロッコ教会堂は午後3時に開くとガイドブックに書いていたので
一度ホテルに戻ろうと水上バス乗り場に向かっていると
空港からサン・マルコまで一緒に水上バスに乗った私と同じ一人旅の
女性に偶然出合いました。
その女性がなんとサン・ロッコ教会は開いていたと教えてくれました。
急いで元来た道を戻っていると、またもや迷いました。
この辺りは絶対わかりづらいです・・・・・![]()
道を聞こうと一軒の店に入りました。
とてもきれいな布や紙で上記のような文具品をオリジナルで
作っているお店。
「この店にあるのは全部僕たちの家族が作ったんですよ、僕は
アーティストですよー、あなたを絵のモデルにしたいなぁ」と
びっくりするようなことを言うので、イタリア人ってこんなものなのかと
「あなたはおかしいです」と笑いながら言うと
「僕はクレージー?」と悲しそうな顔をするので、道も聞きたかったし
きれいな赤のペンとノートのセットを買いました。
これが狙いだったのでしょうね。
でも、このセット気に入って使っています。
ベニスの税金は一階の表面積で計算されていたそうです。
上の写真のようなニ階部分が出っ張っているのは税金対策
だったのでしょうね。
朝、アカデミア美術館に向かう途中、会ったポリスマンに
出会いました。道を尋ねると、途中まで一緒に行ってくれました。
やっと辿り着いたサン・ロッコ教会堂。



