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私が学生の頃、他大学の空手部の男子たちと京都へ合ハイに行き、男2名、女2名、合計4名のグループに分かれて、それぞれ好きな名所へ繰り出した。
その時に行ったのが、お猿の住む嵐山。
お猿は私の小さいオレンジ色のバッグを狙っていた。
ちょっと油断した隙に、その猿はまんまと私のバッグを
取った。
その猿は思ったより重かった私のバッグを引きずって、バッグの中を漁っていたのだ。
空手部にしては、ひょろりと痩せて頼りない二人の男子に
取りかえすように頼んだが、おじけづいて、ちっとも動いてくれなかった。
もう一人の女子、私の親友Rは大声を出しながら、なんと勇敢にもバッグを取りかえしてくれたのだ。
Rは空手有段者でもあった。
嵐山には、まだあの猿の子孫が住んでいるのだろうか。
あの時の猿は、きっと教えてくれたのだ、見た目ばかりカッコよくても
いざとなると女子を守れないへなちょこ男子たちの本性を。
合コンではなく、合ハイの思い出ずら。