ギュスターヴ・モロー美術館の入り口
モローが青年時代から晩年まで住んでいた家が今は美術館となっている。
このモロー美術館、結論から言うとすばらしかった。
モロ手を挙げて(?)、おススメするのだ。さむーいおばちゃんギャグご容赦
このアーチ型の重い扉をあけると、すぐに受付兼ショップがある。
(受付のムッシュ、とっても素敵だったことをつけ添えておくずら)
二階に上がると、すぐにトイレの場所を尋ねる私。
しかし、このトイレも侮れない、上部に小さいタンクがあり、そのタンクの下部には
鎖がぶら下がっていて、最後はこれを引っ張って流すのだ。
レトロなトイレに感動し、そーだ写真を撮ろうとデジカメを出すのだが、
パリまできて、それはないだろうともう一人の私が言うので諦めた。
二階はモローの書斎や寝室など生活していた当時のまま残されている。
小さい廊下の両側の壁には、これでもかと絵が飾っている。
よくよく見れば、なんとレンブラントをはじめ、有名な画家の作品がさりげなく
飾っているのだ。
モローの寝室を見て、びっくり この部屋もまた壁が絵で埋め尽くされている。
しかし、なんと羨ましいことか。
目覚めれば、目に映るのはお気に入りの絵。
朝から夜まで、お気に入りに囲まれて暮らす贅沢さ。
そこはまさにモローが作品のモチーフにしたのではないかと思うような色とりどりの
品が並んでいた。
ひとつひとつ眺めていると、自分がモローになったような気がしてきた。
どの品にも愛着がわき、毎日ながめ、大切にしてきたんだろうなぁと思えるのだ。
気がつくと係りの人もいなかった。
モローのお気に入りの品々を堪能して、部屋を出ると、係りのムッシュが
にっこり笑って「メルシー」と言った。
こちらこそ 「メルシー、ムッシュ」 もっと心が癒される瞬間だった。
つづく