ロンドンの旅 つづき
スーパーマーケット見学を楽しんだあと、ホテルの部屋に戻ると
まだ清掃が終わっていなかった。
ドアノブに「お掃除してね」の札を下げると、1分もしないうちに
女性がワゴンをついてやってきた。
見ていたのかな?
私がいると掃除がやりにくいかと思い、
スーパーマーケットで買ったものを冷蔵庫に入れ、荷物を片付け
薄手のカーディガンに着替え、バック一つ持って
再び近辺の店を探索するために再び出かける。
午後5時、まだ日差しは明るい。
ホテルの前に出てきたところで急に思い立って
「テート・ブリテン」に行くことにした。
金曜日は夜遅くまで開いているのだ。
ホテルの入口にいたベルボーイにタクシーを呼んでもらう。
ロンドン、金曜日の夕方の街は、東京みたいに人が多く、
にぎわっている。
ブラックキャブの中から、外人ばっかりだわぁと田舎者の私は
観察に余念がない。
(当たり前ずら)
ホテルからテートブリテンまで10ポンドちょっと、チップを入れて12ポンドを
車を一旦降りて、助手席の窓から渡す。
テートブリテンのエントランスに続く長い階段には、たくさんの人が座っていた。
ここから眺めるテムズ川がきれいだった。
ミュージアムショップは早めにクローズするので、鑑賞前にのぞいてみる。
大きい本屋さんの絵本売り場のようなブックコーナーにはカラフルで
おしゃれな本がたくさんあった。
東京に住むMちゃんへのお土産の本は
「 I Wish I Were a Dog 」
本を買ったあと、ターナーの絵を見るために一度正面のエントランスから外に出て
左に向かう。
通路の途中にはこんなものがあった。
その通路の横にはコスモスが強い風に揺られ、空を見上げると
雲がすごいスピードで先を急いでいる。
私も急いで、ターナーの展示室に一番近いドアから美術館の中に入る。
この入口から入ると、すぐ上にあがる階段がある。
階段を上って、ドアを開けるとそこはターナーの絵ばかりが展示している
特別なフロアなのだ。
私が知っているターナーの絵は上のような、空気とか光とか見えないものを
絵の中にぎゅっと封じ込めたような特別な絵だったが、
広い展示室の中には、繊細な線で描かれたものや版画や写実的なものなど
私の知らなかったターナーの素顔を見たような絵がたくさんあった。
才能ある人はどんな描き方をしても一流なんだなぁと感じ入った
ターナーの世界であった。
つづく