ロンドンの旅
つづき
バスを降車し、帰りは行きと同じように地下鉄に乗るのだと
少し自信がついた私。
しかし、ノーザンラインの車内でアナウンスがあった。
早口で所々しか聞き取れない。
乗車している人たちも車内にある路線図を見て、ため息をついている。
きっと、何かあったんだと不安になる私。
拡大コピーした路線図を不安げに眺めていると
隣に座っている若い女性がチラチラこっちを向いている。
思い切って尋ねてみた。
「この駅まで行きますか?」
その女性は、路線図を手に取り、私はこの駅まで行くから
ついてきてと言ってくれた。
乗り換えの駅に着いた。
その女性が立ちあがった
でかい
ほそい
きれい![]()
すらっとした女性は長い足で颯爽と歩く。
その後ろをちょこちょこ
おデブ
短足
おばはんの三拍子そろった私は
ひーこら必死でついていった。
ピカデリーラインのホームで「あなたは学生さんですか?」と尋ねると
「私はモデルよ」
思わず日本語で 「やっぱりぃぃぃ」と叫ぶ![]()
その美しいモデルの女性は東京に三度、沖縄に一度行ったことがあるという。
きっとお仕事なんだろうなぁ、それにしてもきれいな人
。
彼女が電車に乗ると、他の乗客もうっとり見ていた。
そして、彼女が二つ手前の駅で降りるとき、にこっと笑って
気をつけてね、バーイと言ってくれた。
サインもらっておけばよかったなぁと悔やむ私であった。
