すでにET紳士がサロン〇〇〇でビールを飲みながら
仕事をしていた。
記念誌作成のために、ここ半年通い続けていた印刷会社より
ついに立ち入り禁止を言い渡されたらしい。
完璧な記念誌を作りたいET紳士が何度もダメだしをするため
印刷に取り掛かれないことに業を煮やした印刷会社の社長は
きれてしまったのだ。
しかし、ツワモノのET紳士、電話ならいいだろうと朝イチで
色合いのチェックに口出ししたらしい。
「妥協」という言葉がET紳士にはないのだ。
印刷会社の社長に慰めの言葉をかける。
「やっと印刷に取り掛かったよ」と晴れ晴れした笑顔。
今、心配なのは印刷会社から立ち入り禁止になったET紳士が
忙しさでたれもつっている私たちの事務所に来ること。
早速、木曜日の午後、用事があるから行くからねと
告知されている。
眉間に皺をよせ、低音で返事をする事務員の心情に
気づくのかっ ET紳士よ、もっと敏感になるのだ。