田舎の双子おばちゃんは見た。
これだ。
宮廷画家ゴヤは見た
異端審問、フランス革命、ナポレオンの台頭
激動の時代を生き抜き、描き続けたゴヤが見たスペイン。
私が旅した抜けるように青い空の陽気なスペインなど
ひとかけらも感じることのない時代がこの国にあったという
事実が私を鑑賞後、無口にさせた。
この映画は何度も何度も咀嚼しなければ、安易に感想など
述べることはできない奥の深い映画だった。
プラド美術館で見たゴヤの絵の記憶、今私の胸の中に
あらためて、人間の持つ醜さや愚かさを教えてくれた気がした。