1人の時間 | 謎のこうのとり 



土曜日、英会話教室のあと、妹の家を訪ねた。

完全週休二日制ではない妹の会社。

今週は久しぶりに土日が休みだと、まったりしていた。


妹が録りためたBSの美術館特集をあれこれ感想を述べ

そして、おやつを食べながら観る。


妹と私は30分違いの双子。

生まれた時から一緒だ。

私は姉として、当然姉貴風を吹かせ続けてきた。

性格も見た目も双子とは思えないほど

似ていない。


しかし、生まれた時から一緒だと

お互い思っていることが手に取るように

よくわかるもの。

同じ年の息子がいたり、悩みも共通点が多い。


私たちにはそれぞれ親友と呼べる友がいない。

なぜなら、妹が私の親友であり、

また妹も私のことをそう思っているから、たぶん。


この日、しみじみと2人で語る。

「1人の時間って、必要だよね」

別に特別なことをするわけでなく、

だらだら、のんびり、まったりと

好きな本を読んだり、ネットを見たり

外の草木や鳥、水槽の魚たちを眺めたり・・・

全く目的もなく、ただ時間をゆったり静かに

過ごすだけ・・・そんな時間が必要だよねと。

誰かそばにいたら、それだけで静かな時間の

空気がよどんでしまう気がして、

誰もいないのが理想的だよねと。


あれっ、今日がその日なのか?と思う。

しかし、それを察した妹

「2日お休みだと、1日はお姉ちゃんとしゃべりたい」

さすが妹、姉に気を遣っているんだね。


では、そろそろ退散。

妹が図書館で借りてくれた私好みの新刊を手に

「じゃ、また明日」と家路に着くのであった。