26歳の時、唇を噛み締めながら思った。
奨学金まで借りて大学を卒業した割に、
夢も目標もなく、
2年ほどフラフラと放浪していた。
ダメダメなオレ。
オレオレなダメ。
こんな意味不明で非生産的な言葉遊びのように、
20代前半のボクは、ただただ、
日々をボーッと生きていた。
これじゃダメだ、と就職するも、
仕事レベルが低すぎて会社に何の貢献もできない。
当時、僕の世話役をして下さっていた
先輩には本当に今でも頭が上がらない。
「オレは、変わる。それも大胆に」
何でもいいから、何かで、
日本一レベルになるぐらい頑張ろうと思った。
じゃないと、もうボクは、
自分が終わってしまうと思った。
(今考えると大層だけど、当時は本当にそう思っていた)
「抜本的な改革が必要だ」と思い、
勤めていた会社を退職し、
下北沢のアパートも解約し、
奈良の実家に帰り、
貯金を全額下ろして、
梅田の紀伊国屋書店へ行った。
「日本一の英語教師」になると決めた。
だから、
先人たちがこれまでに発見してきた、
地球上に存在する
「言語習得のためのヒントの全て」
を頭の中にブチ込む覚悟をした。
買えるだけ本を買った。
英語学習系の本はもちろん、
スペイン語、中国語などの外国語学習の本。
逆に失語症のメカニズムの本。
人間以外からもヒントを得るべく、
インコがなぜ言葉を話すのかを解き明かす本。
結果、2-3日かけて買った本は220冊。
先人達の教えと僕の体験を照らし合わせ、
「塩原式英語習得3ヶ月メソッド」を確立した。
同時期に出場したコンテストで優秀賞をもらい、
ボクの授業DVDが発売され、
予備校、大学、企業から英語の授業オファーが殺到した。
色んな場所で「話す」という機会に恵また結果、
講師として「塩原祥之」の名前で仕事が頂けるようになっ
昨日、八丁堀で仕事があった。
とある企業のパートナーとして参画させて頂いている。
その企業こそが、
ボクが7年前に大変失礼な形で辞めた会社だ。
だから再び仕事を与えてくれた社長には
感謝の気持ちしかない。
今こそ、
この7年間に学び得て成長した全ての力を注ごう思う。