「本当にコレ冷えているのか?」
という訳で、SCYTHE社 Thermal Elixer を購入、比較してみました。

左:AS-05 右:Thermal Elixer


手始めに、GTX260を分解、AS-05 を塗ってみます。

はい、分解完了。
裏側(基盤)のネジと、VGAコネクタ部のネジを外します。
簡単にリファレンスクーラーが取れますが、ファンケーブルが短いので注意。
標準グリスが結構多めに塗ってありますね。

綺麗に拭き取ります。
念のためにパーツクリーナーで脱脂。

AS-05 を、平塗りじゃなくて※印塗り。(気分です)
メモリにはガムの様な熱伝導ジェルが乗っていますが、とりあえずスルーで。




同じように、CPUから 簡易水冷クーラー CORSAIR社 H50 を外し、H50に塗りつけられていたグリスを綺麗に拭き取ります。
AS-05 をCPUに塗ったんですが。。。撮影忘れてしまいましたorz
写真ありません。ゴメンナサイ。。。
ここでベンチで負荷をかけてデータを取って、
次は Thermal Elixer に塗り替えます。

AS-05 を綺麗に拭き取って

Thermal Elixerを平塗り。(気分。)
メモリにも塗っちゃいました。
※この Thermal Elixer はかなり硬いので、普通に塗ろうとしても薄く伸びてくれません。
なるべくヘラを寝かせる様にすると、割と素直に伸びてくれます。
どうしても平塗りしたい方はこの方法でどうぞ。

CPUにはX字塗り。(気分。)
塗り方同じにしろよ。。俺。。。
ここまで来て、なんと、Thermal Elixer が底をつきました。
ガ━━━ΣΣ(゚Д゚;)━━━ン!!!

まだ注射器に押し込む余裕がありそうなんですが。。
このくらいでおしまいです。
伸びが良くないグリスなので、減りも早い様な感じがします。
という事で、Thermal Elixer でのデータを取ります。
CPUとVGAベンチには、OCCTを使用しました。


【結果】

(室温:27℃。エアコンで冷房。)
※CPUファン、VGAファンともに回転速度MAX固定。
おおよその想像通り、
標準グリス > AS-05 > Thermal Elixer
という結果でした。
AS-05 が昔からある製品の割には意外と健闘していますね。
【感想】
塗り方は適当でしたけど、グリスの性能がそのまま出たのではないかと思います。
※印塗りなどをする場合は、クーラーを乗せるときに細心の注意を払わないと片寄ってしまって、端っこの方までグリスが伸びてくれません。そこに隙間が出来てしまいます。
私的には平塗りがオススメかな。。
なお、平塗りでも、限りなく平面に近い山の形に盛り塗りすれば、中央⇒端っこ方向に空気が抜けてくれるので、可能ならその塗り方の方が良い結果になると思います。
【オマケ】
質問:
> ご担当者様
> 初めまして。御社製品について質問させて頂きたいと思います。
>
> Thermal Elixer (SCYTE-1000)ですが、
> 電気伝導性はどうなのでしょうか?
>
> チップからはみ出してしまった場合、ショートなどの事故の心配はありますでしょうか?
> パッケージにはその辺りの説明や注意書きがありませんでしたので気になっています。
>
> 以上、ご回答のほどお願い申し上げます。
解答:
> 株式会社サイズのxxと申します。
> 弊社取り扱い製品へのお問い合わせありがとうございます。
>
> お問い合わせいただいた件についてですが、
> SCYTE-1000は、メタルフリーを謳っている製品ではございませんので、
> 仰るショートが発生する可能性はゼロではございません。
> ただ、使用しております金属素材はごく微量となっておりますので、
> 通常ご使用頂く上で発生する、仰るような事例でショートが発生する
> 可能性は極めて低いものとなります。
>
> 一言ご利用についておすすめの方法を申し上げますと、
> 本製品は比較的硬めなグリスとなっておりますので、
> CPUのヒートスプレッダに対角線上に「※」の字を描くように
> グリスを抽出して頂ければ、PC起動後に発熱にて均等にグリスが広がる形と
> なります。
> 過度に塗りすぎないようにご参考にして頂きまして、ご注意頂ければ幸いです。
以上のような、サポートの鑑の様なお返事を頂きました。
オススメの使用方法まで教えてくれる心遣いがとても嬉しかったですね。
サイズ製品をこれからも愛用したくなります。
という訳で、塗りすぎには注意してください(^^;